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2013 年度 実施状況報告書

日本版ガイデッド・オートバイオグラフィーの妥当性検証

研究課題

研究課題/領域番号 23530793
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

中尾 賀要子  武庫川女子大学, 文学部, 講師 (90584988)

キーワード高齢者 / 回想法 / ライフレビュー / 震災
研究概要

本事業は、平成25年度の予定として福島県及び兵庫県におけるデータ収集と分析を計画していたが、諸般の事情から次年度への延長繰り越し申請を決定した。現在データ収集と分析過程が長期化している状況にある。本年度は調査協力者との日程調整の傍ら、使用する尺度の差し替えを実施し、また新たな分析方法の検討と追加、そして投稿論文の受理に向けた修正を行った。具体的には、差し替えとなる尺度として、MEPSI(Modified Erikson Psychological Stage Inventory)の全項目が本年度後半に入手可能となった。この尺度の入手実現には平成24年度から尽力していたが、米国在住の著者からの返信がなかったため、先行文献から入手した項目の一部だけを使用する予定でいたところ、本年度に入って著者と連絡が取れたことに起因する。また本年度は新たな分析方法として、ナラティブ・アプローチを検討してきた。これは新たに調査協力者として検討してきた福島在住の高齢者に対しては「語り」による回想法の実施を予定していることから、その分析に関しては従来予定していた経験の構成要素を見出すことに適しているグラウンデッドセオリー・アプローチではなく、当事者が過去の経験にどのような意味づけをしているのか、より包括的に分析し理解へと導けるナラティブ・アプローチの方が適切と判断したためである。次年度のデータ収集終了後の分析において必要となるスーパービジョンの依頼も含め準備を整えてきた。尚、査読付きジャーナルへの投稿論文として執筆した「高齢者に対する日本の回想法研究:文献レビュー(1992-2012)」は、武庫川女子大学臨床教育学研究所発行の「臨床教育学研究」第19号(pp. 79-104)に受理・掲載された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

事業が遅れている主な理由として、学内倫理審査において思いがけず時間が掛かったこと、調査協力者との都合の折り合いがつかずデータ収集実施が延期されたこと、さらに尺度の差し替えと新たな分析方法を加えることでより解釈を深めようと試みたことが挙げられる。

今後の研究の推進方策

平成26年度前半にデータ収集を終え、直ちに分析を開始する。平成26年度末までに本事業結果として原著論文を執筆し投稿する予定である。さらに調査結果を基に、日本版ガイデッド・オートバイオグラフィーの構築に向けた執筆活動を開始することとする。

次年度の研究費の使用計画

データ収集と分析の長期化が影響したことで、データ収集にかかる旅費及びデータ分析にかかる逐語録化等の諸経費、また研究結果の執筆にかかる英文校正費用などの計上経費が未使用額として生じた。
平成26年度前半には調査実施のために国内旅費を予定している。またデータの逐語録化や入力といった人件費の計上、また調査結果執筆にかかる物品費を予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 高齢者に対する日本の回想法研究:文献レビュー(1992-2012)2013

    • 著者名/発表者名
      中尾賀要子
    • 雑誌名

      臨床教育学研究

      巻: 19 ページ: 79-104

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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