研究課題/領域番号 |
23530799
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研究機関 | 聖隷クリストファー大学 |
研究代表者 |
横尾 惠美子 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (10369473)
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研究分担者 |
重松 義成 西九州大学短期大学部, 幼児保育学科, 准教授 (10390337)
森永 牧子 九州大谷短期大学, 幼児教育学科, 講師 (80413590)
中村 京子 福岡医療福祉大学, 人間社会福祉学部, 准教授 (00597099)
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キーワード | 管理職 / 介護職員 / 研修 / 離職 |
研究概要 |
プレ調査の実施をすることにより、施設内外の研修有無に対する質問項目が分かりづらいことが判明し、調査票の修正を行った。介護課長などの介護の管理職と施設長にインタビューにて人材育成のために実施している、または必要だと考えている研修内容について調査を行った。その結果、介護行為ができるということに加え、フロア全体を見渡せる能力が必要だと考えていることが判明した。しかしそのための研修を組み立てることが難しいとも考えていること、施設研修が介護技術や接遇マナー、コミュニケーション技術といったものになりがちであることも判明した。 1度目の本調査を実施した。67施設の施設長と1402人の介護職から回答が得られた。外部研修についての自由記述では「研修の声がかからない」「研修を行っていない」「仕事と重なり研修に行けない」「自費参加なので、参加費の安い研修に参加している」「順番が来て上司に言われたときに参加する」などの回答が得られ、積極的に外部研修に職員の参加を促している施設と、そうでない施設の差が著しいことが判明した。 施設長の回答では施設長の基礎資格で最も多いのは介護支援専門員(35.8%)、次いで社会福祉主事任用資格(28.4%)であった。研修においては施設内研修を実施していない施設は5施設(7.5%)施設外研修の参加を促していない施設(3施設4.5%)であった。年間施設内研修回数は平均8.7回であり、年間施設外研修回数は平均13.9回となっている。介護職の研修に対する感じ方と施設長の意識との間で差異が生じていることが示唆された。さらに詳細な分析については継続して行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画では施設長や中堅介護職員のインタビューを行った後にプレ調査、本調査という形で行う予定であったが、研究の精度を高めるために、本調査を2度に分けて行うこととした。そのための調査項目の作成や郵送、入浴、分析等の作業が倍になり、その準備等と重なり、「やや遅れた状況である」。また研究代表者が大分県から静岡県の大学に異動することとなり、分担研究者との会議が当初予定していたようには開催できなくなり、進行の妨げになった。本年度から分担研究者の一人が静岡県に異動が完了し、昨年度よりスムーズに研究推進ができると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
現在本調査の分析中である。1度目の調査協力の施設に対して、2度目の調査を6月末には実施する予定である。そのために1度目の分析結果を踏まえて調査項目に修正を加えていく。調査後は8月までに分析を実施し、学会発表や報告書にまとめていく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
残高1,232,598円が生じた理由: 当初計画では本調査は1度であったが、より研究の精度を上げるために同じ対象者に対し2度の調査をすることとした。そのための、調査費、分析指導料として、25年度に大きな出費が予測されるために、その費用を考慮して、昨年度の支出を抑え120万円余り残金となるように研究費を使用した。25年度の研究費は、以下の項目で使用する計画である。 ① 2度目の調査のための印刷代、郵送代、回答に対する入力のための人件費 ② 分析が不十分な個所についての、指導を受けるための謝礼 ③ 学会発表、調査協力施設への報告等の旅費 ④ 報告書などの作成費用
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