本研究の調査結果により、ソーシャルフィルタリング利用の影響として、社会に対する視野が狭くなり社会争点に関する知識量が少なくなる可能性があることが定量的に確認された。ただしソーシャルメディア上の弱い紐帯のコミュニケーションによって社会に対する知識が増える効果も想定される。FacebookやTwitterの場合にはこれら2つの効果が互いに打ち消し合っていると考えられるが、LINEなど強い紐帯のコミュニケーションに特化したソーシャルメディアを利用する場合は打ち消しがあまり起こらず、共通知識が少なくなるマイナス効果が強く現れる恐れがある。
|