本研究は、関係性の違いが自己評価維持の方略にいかなる違いをもたらすかを理解する目的で行われた。(1) 33項目の関係性尺度に対する日米大学生の回答から通文化的な7つの構成要素を抽出し、これらの組み合わせによる3つの典型的な関係性タイプを同定した。(2) 他者との関係性に応じた達成原因帰属の様相を質問紙調査によって検討した。(3) 関係性のミニマル・モデルを実験室に構築して、自他の自己評価維持のしくみを検討した。(4) モデルの妥当性を現実場面の文脈で検討するため、企業・団体の正社員を対象としたインターネット調査を実施した。
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