研究課題/領域番号 |
23530818
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
高井 次郎 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (00254269)
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研究分担者 |
森泉 哲 南山大学短期大学部, 英語科, 准教授 (60310588)
中津川 智美 浜松大学, 経営情報学部, 准教授 (80410489)
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キーワード | 対人葛藤 / 国際比較 / 可変的自己 / 葛藤目標 / 社会的スキル / 対人コミュニケーション / 対人コンピテンス |
研究概要 |
24年度の実績を時系列的にまとめる。まず、5月にはアメリカ国際コミュニケーション学会(International Communication Association)年次大会(於 フェニックス市)本研究に関する、「Conflict? What conflict?」と題したシンポジウムを開催した。本研究これまでの成果を、研究協力者の森泉哲氏および中津川智美氏とそれぞれ発表した。また、シンポジウムの前には、カリフォルニア州立大学を訪問し、本研究について対人葛藤研究の第一人者のStella Ting-Toomey教授と面談し、研究についての意見交換を行った。また、アメリカのデータ収集について、同大学のTenzin Dorjee助教授およびPeter Lee講師と打ち合わせを行った。 9月にはグループダイナミックス学会年次大会(於 京都大学)において、Jianxin Zhang中国科学院教授と面談し、中国のデータ収集についての打ち合わせを行い、Noraini Noorマレーシア国際イスラム大学教授に本研究についての意見交換を行った。 10月には葛藤方略予測モデルを検証するため、日米加中において調査を開始し、収集したデータを研究補助者により、データ入力・コーディング・分析を行った。しかし、結果は不十分であり、サンプリングの偏りなどの問題点から、データ収集は次年度にも継続するつもりである。11月には社会心理学会年次大会(於 つくば市)に参加し、本研究に関する発表を聴き、それぞれの研究者と意見交換を行った。また、東京大学図書館において、資料収集を行った。 3月には、Asian Conference on Psychology and Behavioral Science第3回大会において本研究に関連する発表、「When are Japanese not Japanese?」を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
各国でのサンプリングが一様ではなく、サンプリングの偏りが生じている。SESや性別の構成のバランスが均質ではなく、また人数に関してもばらつきがある。このため、研究結果がまだ十分に出ておらず、今後さらにデータ収集を継続する必要がある。複数の国において調査を実施する上での予想できる範囲内の問題でもある。
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今後の研究の推進方策 |
本年度のデータ収集を継続するとともに、次年度のSRMのためのデータ収集も新たに行う。SRMの国内実施は10月とするが、海外の実施は1月以降とする。これまでの成果をまとめて、論文執筆を積極的に行い、海外のジャーナルへの投稿を目指す。本研究の成果を、国内の社会心理関連学会および海外の学会において発表し、同テーマでの研究者との意見交換を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
6月には国際コミュニケーション学会年次大会(於 ロンドン)で本研究に関連する発表を行う。8月にはアジア社会心理学会年次大会において、今後の中国でのデータ収集に関してJianxin Zhang氏とLi Liu氏、韓国のデータ収集に関してTaekyun Hur氏と打ち合わせをする。10月には、カリフォルニア大学においてPaolo Gardinali氏と協議し、調査のオンライン化のための打ち合わせを行う。各国の倫理審査は7月中に行い、10月には日英中韓の各言語におけるアンケートをカリフォルニア大学のウェブサイトに開設し、回答者がアクセスできるようにする。データ収集は10月から3月までとし、一部の結果を3月中に得られることを予定する。入手したデータの入力・コーディング・分析には研究補助者を雇用し、また、研究報告をまとめるために必要な資料収集を国内で行うために旅費を使用する。
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