高齢者におけるリスク志向性は、男性の方が女性と比較して高かった。リスク志向性とQOLとの関係は、男性と女性の両性で、高い関係性が見られた。リスク志向性と最も高い相関を示したQOLの下位尺度は、収入であったことは、高い収入を得るためにはある程度のリスクを覚悟する必要性を示唆する結果であると考えられる。高齢者のQOLの向上に最も強い影響を及ぼす因子は、家族関係の満足度と収入の満足度であった。肯定的な未来展望はQOLと正の相関があり、限定的未来展望とは負の相関が観察されたことから、QOLと社会情動的選択性には重要な関連性があることが明らかとなった。
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