本申請研究では、自己ならびに他者への信念や期待として捉えられる愛着二次元が、社会へのイメージを媒介して将来への時間的展望に及ぼす影響についての検討を行った。予備調査と研究1で社会イメージ尺度の作成が行われ、研究2では大学生571名、青年期後期社会人590名、成人期前期社会人397名を対象に調査を実施した。上記の3群に関して、いくつかの変数で平均値の差異が認められた。しかしながら、仮説モデルについての分析を行った結果では、3群で共通して、関係不安は、ネガティブな社会イメージを、また、親密性回避は、ポジティブならびにネガティブな社会イメージを媒介して将来への時間的展望に影響を及ぼすことが示された。
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