ファイナンス・リテラシーに関する先行研究のレヴューから,ファイナンス・リテラシー概念が拡大・展開している一方,測定尺度は,「合理的経済人」という概念にとどまっていることから,批判的思考を取り入れた概念としてとらえ,測定する必要性が指摘された。また,ファイナンス知識とともに,パーソナル・ファイナンス効力感やファイナンス行動などの関連概念の成人期発達の検討では,概ね,20代から60代にかけて得点が上昇すること,ファイナンス行動を除き,男性は女性よりも得点が高いこと,夫婦では,夫のファイナンス知識の夫婦双方の結婚満足度に関連することが明らかとなった。
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