●継続質問紙調査研究 28年度には、次の4回の調査を実施した。(1)28年度入園児の保護者を対象とした「入園直後調査」(4月に実施):入園に向けての生活習慣獲得への取り組み内容、子どもの園生活への期待形成にかかわる取組み内容、入園式についての保護者及び子どもの感想、入園直後1週間の登園時・降園時の子どもの様子等をたずねた。なお、28年度入学児の保護者には、入学について同様の内容をたずねた。(2)既入園児の保護者を対象とした「7月調査」:生活リズムや生活習慣獲得の様子、子どもが園生活に関連して家庭で見せる様子、4月以降7月までの間に家庭で心配した事柄とそれへの対処等についてたずねた。(3)未入園児の保護者を対象とした「9月調査」:生活リズムや生活習慣獲得の様子、子どもの遊び環境などについてたずねた。(4)全保護者を対象とした「2月調査」:既入園の保護者には、生活リズムや生活習慣獲得の様子、子どもが園生活に関連して家庭で見せる様子、1年間の園生活を振り返って印象に残る行事とそれへの感想、子どもの成長を感じる点とそれへの感想をたずねた。さらに、今までの子どもの園生活を踏まえると、今ならどのような園を希望するかについて、入園先決定条件尺度質問への回答も求めた。 研究期間全体を通して多くの保護者の協力を得ることができ、入園から卒園までの子どもの様子およびその影響を受ける保護者の様子の貴重な継続的データを得ることができた。保護者は、子どもの園生活を通して、自身にとっても園生活を有意義なものと捉え、自身の成長を実感していることが示唆された。 ●発達相談研究 発達相談実施者に対するスーパービジョンの在り方について文献検討を行った。心理専門職の国家資格が立ち上がる中、専門性向上におけるスーパービジョンの在り方を検討することは重要かつ急務な課題であり、議論のための基礎的資料を提出することができた。
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