研究課題
当初申請した計画では,A)データの蓄積 B)反応Formの設計による反応の違い C)Web版の作成 D)軌跡データ解析法の完成 E)動的評定尺度法の安定性 F)葛藤課題でのカーソルの運動特性 G)実空間動的評定尺度 H)研究の総まとめ まとめその1)動的評定尺度法の総括 まとめその2)心理測定学への提言 まとめその3)意志決定理論への提言,を行うことになっていた.また,平成24年度には二つの新たな課題,すなわちX)評定尺度を用いた相関係数の異常な性質(すなわち「カテゴリー数の異なる尺度同士の相関係数は1にならない」),およびY)(潜在変数に対する)正規分布仮定の根拠の明確化,を付加した.追加分も含めると全部で10項目の細部目標があるのだが,完全に達成できた部分もあるが,未消化の部分も残った.それぞれの観点について自己評価評価する.A)データの蓄積については,最終的に700人以上の被験者から相当大きなデータベースを構築することができた.B)C)G)はすべて反応取り込みの変化形を作ろうと試みであるが,諸般の事情から今後の課題となった.一方,明らかな成果と呼べるのは1)動的評定尺度法の最初の本格的応用である「自己参照型の評定(性格評定)」において逆J字型反応時間パターンを発見したこと,2)カーソル運動の接線速度や,ピーク数から記憶検索型の評定と,問題解決型(葛藤解決型)の評定の分離ができたこと,3)心理学における正規分布仮定に深い考察を加えられたことが,挙げられよう.
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信学技報, vol. 113, no. 426, HCS2013-76
巻: vol. 113, no. 426, HCS2013-76 ページ: 37-42
Proceedings of the 36th Annual Conference of the Cognitive Science Society
巻: TBA ページ: TBA
心理学評論