研究課題/領域番号 |
23530880
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
脇田 貴文 関西大学, 社会学部, 准教授 (60456861)
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研究分担者 |
野口 裕之 名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60114815)
萩生田 伸子 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (70292638)
小塩 真司 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (60343654)
熊谷 龍一 東北大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (60422622)
谷 伊織 東海学園大学, 人文学部, 助教 (10568497)
並川 努 新潟大学, 教育・学生支援機構, 特任助教 (10613721)
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キーワード | 質問紙調査 / 負担感 / 尺度開発 / 項目応答理論 / Computer Adaptive Test |
研究概要 |
本研究は、質問紙調査における回答者の負担軽減を目的として行われている。この目的のために平成24年度は以下の研究を行った。研究1「質問紙における回答者の負担とその影響の検討」に関しては、大学生を対象に調査を実施した。現在、データ分析を行っている最中であるが、回答者の負担感の測定に関して、質問紙で測定することの可能性と限界が明らかとなった。 また、研究2「短縮版作成の手法の検討」においては、海外論文まで含めた文献検索を行い、300件あまりの文献を収集し、その内容の精査を行った。現在も継続中であるが、短縮版の作成方法には因子分析における因子負荷量を基にした作成方法が広く用いられており、本研究課題における短版開発手法である項目反応理論(Item Response Theory)はそれほど用いられていないことが明らかとなっている。現在、この内容に関する論文を執筆中である。 また、研究6「Computer Adaptive Testによる回答者の負担軽減」 に関しては、次年度の実験調査を行うためにシステムの開発を行った。現在、その実用に向けてGUIの調整、時間計測等の機能の追加を行っている。 研究5「使用頻度の高い尺度の短縮版の開発」に関しては、平成24年度には2本の論文(心理学研究に並川・谷・脇田・他著、Big Five 尺度短縮版の開発と信頼性と妥当性の検討、埼玉大学紀要に萩生田・脇田・沢崎著、「日頃の親子のかかわり」 尺度の簡易版作成の試み (2))が掲載された。現在開発中の尺度として、乳幼児期自閉症チェックリスト修正版(Modified Checklist for Autism in Toddlers; M-CHAT)の短縮版開発を行っている。なお、研究3「信頼性の基準の検討」に関しては、上記、並川他の論文の問題・目的部分にその内容をまとめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題は、質問紙調査における回答者の負担感の測定とその負担感を軽減する方法(尺度の短縮版開発)という2つの大きな目的がある。前者に関しては、質問紙調査内に、負担感の測定を意図した項目を含めることで測定を行った。しかし、この方法のみでは必ずしも、負担感を客観的に測定することができていない可能性が示唆された。そこで、すでに開発したComputer Adaptive Testのシステムに、回答時間の計測等、多面的に負担感を測定するためのモジュール開発を行っている。 質問項目を用いて負担感を測定することに関して、必ずしも十分ではない結果が得られたため、この点に関する検討は最終年度に持ち越すこととなった。 後者の尺度開発に関しては、多くの研究で用いられているBig Five尺度の短縮版開発に成功し、心理学研究にその論文が掲載された。また、平成23年度も含めると、3つの尺度の短縮版を開発し、論文として出版することができた。そして、現在開発中の尺度を含めるとほぼ研究課題の目的を達成できていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
負担感の測定に関しては、7月までにシステムの開発を終了し、9月に実験調査を実施する予定である。今年度内に、その結果を論文化もしくは学会発表を行う予定である。 尺度の短縮版開発の方法の検討に関しては、当初から行っている文献収集・検討をもとに展望論文を執筆予定である。現在、完成に向けて50%ほどの段階にある。 尺度の短縮版開発に関しては、現在、「項目反応理論を用いた進路選択に対する自己効力尺度短縮版の開発」をキャリア教育研究に投稿中である。また、現在進行中であるM-CHATの開発を終了し論文として投稿する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
Computer Adaptive Testを用いた調査・実験を行うために、OSがWindows 8のタブレットPCが必要である。実際の調査が、平成25年度になることから、できるだけ最新のデバイスを用いるために研究費の一部を持ち越している。具体的にはタブレットPCを5台購入予定である(150,000円×5台)。
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