研究課題/領域番号 |
23530894
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
及川 恵 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (60412095)
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研究分担者 |
西河 正行 大妻女子大学, 人間関係学部, 教授 (50218137)
伊藤 拓 明治学院大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (20412306)
山蔦 圭輔 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (80440361)
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キーワード | 抑うつ / 予防 / 学生支援 / 認知行動療法 / 大学生 |
研究概要 |
本研究全体の目的は、大学生のメンタルヘルスの問題の中でも抑うつに焦点をあて、大学の授業及び学生相談で実施可能な予防教育プログラムの開発と効果検証を行うことであった。本年度の主な目的は、前年度までの実践研究の成果を踏まえ、大規模授業及び学生相談における予防プログラムの改善点を明らかにし、介入内容を洗練させるための示唆を得ることであった。 大規模授業用のプログラムについては、昨年度のデータを基に介入群と統制群の比較を行い、プログラムの効果を検討するとともに、受講人数に応じた教材の整備や実施者側の留意点等について整理した。 学生相談用のプログラムについては、今後複数の大学における実施を視野に入れて内容の洗練を行うため、学生相談におけるグループワークの実施経験が豊富なカウンセラー複数名に調査協力を依頼した。調査では、昨年度一大学の学生相談室で実施した試行的なプログラムの一部を体験してもらった上で、調査協力者が所属する大学等、他大学での実施を想定した場合の改善点についてグループ討論を行った。グループ討論の結果、1.専門用語の用い方や用語の統一、2.実施回数と介入内容のバランス、3.参加学生の状態やニーズに応じた導入時の配慮や動機づけ、4.実施後のフォロー体制など、今後プログラムを改良、運営していく上で有益な示唆が得られた。 最終的に、大規模授業及び学生相談における予防プログラムの実施モデル案を構成し、予防的な学生支援システムの構築の重要性と今後の課題点について整理した。
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