• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

失体感症質問紙の標準化

研究課題

研究課題/領域番号 23530903
研究機関九州ルーテル学院大学

研究代表者

有村 達之  九州ルーテル学院大学, 人文学部, 教授 (80264000)

研究分担者 岡 孝和  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60291514)
松下 智子  九州大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (40618071)
キーワード医療・福祉 / 臨床 / ストレス / 心身症
研究概要

失体感症とは、疲労感、緊張感や身体疾患の症状など身体感覚への気付きが乏しいという心身症患者の特徴を指す概念である。われわれは失体感症を評価する失体感症尺度を開発し、心身症症状との関連を調査することを計画した。平成25年度では、失体感症尺度の妥当性および失体感症と疾患症状との相関を検討した。具体的には以下の通りである。
1.大学生を対象に失体感症と理論的に相関が予測される質問紙(BAQ、FFMQ、AAQ-II)と失体感症尺度との相関を検討した。BAQは身体感覚に対する気づきを、FFMQはマインドフルネスの程度を、AAQ-IIは体験の回避の少なさをそれぞれ評価しており、いずれも失体感症とは負の相関が観察されることが予想された。2.心身症患者を対象に、温感および冷感閾値と失体感症尺度得点の相関を検討した。失体感症傾向の強い患者は温感および冷感閾値が高いと予想された。3.大学生を対象に失体感症と抑うつ、睡眠障害、摂食障害症状、怒りとの相関を検討した。4.糖尿病患者の糖尿病コントロールと失体感症との相関を検討した。
結果は以下の通りであった。
1.大学生において、失体感症尺度総得点は、BAQ、FFMQ、AAQ-IIと理論的に予想される方向で有意に相関していた。2.心身症患者において失体感症尺度の過剰適応下位尺度と冷感閾値との間に有意な相関が認められた。3.大学生において失体感症と抑うつ、睡眠障害、摂食障害症状、状態怒りとの間に有意な正の相関が観察された。4.糖尿病患者において、失体感症および体感同定困難は、糖尿病コントロールの指標であるHbA1cと有意に正相関していた(それぞれ、r=0.444,および0.473)。
1から2の結果は失体感症尺度の妥当性を支持するものと考えられた。また、3および4の結果から、失体感症はさまざまな精神症状、心身症症状と相関することが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 失体感症尺度の有用性に関す るパイロット研究―2型糖尿病患者において失体感症尺度得点はHbA1cと正相関をする-2013

    • 著者名/発表者名
      岡 孝和,柴田 達徳,松林 直,松下 智子,有村 達之
    • 学会等名
      第18回日本心療内科学会総会・学術大会
    • 発表場所
      名古屋市、愛知県産業労働センター
    • 年月日
      20131207-20131208
  • [備考] Welcome to Dr. Takakazu Oka's Homepage

    • URL

      http://okat.web.fc2.com/page02_03.html

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi