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2012 年度 実施状況報告書

対人ストレスコーピングに関する実践的介入研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530905
研究機関長崎大学

研究代表者

谷口 弘一  長崎大学, 教育学部, 准教授 (20411051)

キーワード対人ストレスコーピング
研究概要

大学新入生ならびに小学生を対象にして,解決先送りコーピングの獲得訓練を行い,その使用頻度を増加させることで,ストレス反応の低減をはかる対人ストレスコーピング訓練を行った。訓練群は,対人ストレスコーピングの内容や効果について説明を受けたあと,大学生は21日間,小学生は14日間,毎日,コーピング日誌を記入した。そうして,日々,自分が使用したコーピングを振り返り,解決先送りコーピングの使用頻度を高めるように努めた。共分散分析の結果,大学生では,訓練終了1週間後の時点で,解決先送りコーピングの使用頻度が,統制群よりも訓練群でより高くなる傾向にあった。また,ストレス反応も,統制群より訓練群で有意に低下していた。小学生では,訓練終了1週間後の時点で,解決先送りコーピングの使用頻度が,統制群よりも訓練群で有意に高くなっていた。一方,ストレス反応は,訓練群と統制群のいずれにおいても,訓練前,訓練終了1週間後,同3週間後と,時間が経過するにつれて有意に低下していた。これらの結果から,コーピング日誌を使用した訓練によって,解決先送りコーピングの使用頻度が高まり,ストレス反応が低下することが概ね確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ほぼ当初の予定どおり,実践的介入を行うことができた。

今後の研究の推進方策

本年度の研究結果をもとに,介入時期などを再検討・調整した上で,引き続き実践的介入を行う。

次年度の研究費の使用計画

本年度は,ほぼ当初の計画どおり研究費を使用した。次年度に繰り越した研究費は,論文掲載料などに充当する予定である。

  • 研究成果

    (14件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (7件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 対人ストレスコーピングの効果における個人差2013

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 雑誌名

      長崎大学教育学部紀要:教育科学

      巻: 77 ページ: 51-57

  • [雑誌論文] 精神的健康に対する対人ストレッサーと対人ストレスコーピングの効果2013

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 雑誌名

      長崎大学教育学部紀要:教育科学

      巻: 77 ページ: 59-65

  • [雑誌論文] 対人ストレスコーピングの実践的介入―大学生を対象にして―2013

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 雑誌名

      同志社心理

      巻: 59 ページ: 17-22

  • [雑誌論文] 小学生の学校および家族生活ストレスに関する縦断的研究2013

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 雑誌名

      教育実践総合センター紀要

      巻: 12 ページ: 81-85

  • [雑誌論文] 対人ストレスコーピングの実践的介入―小学生を対象にして―2013

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 雑誌名

      教育実践総合センター紀要

      巻: 12 ページ: 87-96

  • [雑誌論文] 対人ストレスコーピングの効果における個人差―小・中・高校生を対象にして―2013

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 雑誌名

      教育実践総合センター紀要

      巻: 12 ページ: 97-105

  • [学会発表] 対人ストレスコーピングの個人差

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 学会等名
      日本健康心理学会
    • 発表場所
      東京家政大学(東京都板橋区)
  • [学会発表] 成人愛着スタイルにおける遺伝・環境要因の検討(2)

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 学会等名
      日本心理学会
    • 発表場所
      専修大学(神奈川県川崎市)
  • [学会発表] Parental influence on their children’s mating relationships among parents having Japanese adolescents.

    • 著者名/発表者名
      Taniguchi, H., Dubbs, S. L., Buunk, A. P.
    • 学会等名
      日本グループ・ダイナミックス学会
    • 発表場所
      京都大学(京都市)
  • [学会発表] 対人ストレッサーと対人ストレスコーピングの交互作用効果

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 学会等名
      日本カウンセリング学会
    • 発表場所
      麗澤大学(千葉県柏市)
  • [学会発表] 対人ストレスコーピングの実践的介入―大学生を対象にして―

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 学会等名
      中国四国心理学会
    • 発表場所
      福山大学宮地茂記念館(広島県福山市)
  • [学会発表] Parental influence on their children’s mating relationships among married people in Japan.

    • 著者名/発表者名
      Taniguchi, H., Dubbs, S. L., Buunk, A. P.
    • 学会等名
      日本社会心理学会
    • 発表場所
      つくば国際会議場(茨城県つくば市)
  • [学会発表] 成人愛着スタイルと社会的排斥

    • 著者名/発表者名
      伊崎 翼,谷口弘一
    • 学会等名
      日本発達心理学会
    • 発表場所
      明治学院大学(東京都港区)
  • [図書] 児童・生徒のサポートの互恵性と精神的健康2013

    • 著者名/発表者名
      谷口弘一
    • 総ページ数
      154
    • 出版者
      晃洋書房

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公開日: 2014-07-24  

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