本研究の目的は、中学生の暴力予防のために、心理社会的ウェルビィーング向上が怒りのコントロールスキルに及ぼす影響について明らかにすることである。第一に、思春期版心理的ウェルビィーング尺度と思春期版人間関係健康性尺度の作成を行い、信頼性、妥当性が確認された。次に心理的ウェルビィーングの程度が怒りの建設的反応に影響を及ぼすことがわかった。中学生の怒りのコントロールプログラム施行により中学生が怒り感情に建設的に反応するためのスキルは向上したが、それと併行して大学生によるメンタリングを行うことで、中学生の心理的ウェルビィーングが高まり、暴力予防のために信頼できる大人との関係が有効であることがわかった。
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