• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

被虐待児の箱庭技法、コラージュ技法の臨床的特徴

研究課題

研究課題/領域番号 23530943
研究機関西九州大学

研究代表者

西村 喜文  西九州大学, 公私立大学の部局等, 教授 (40341549)

キーワード臨床心理学 / 箱庭療法 / コラージュ療法
研究概要

近年、児童養護施設において、虐待を理由に入所するケースの割合が増加する傾向にあり、被虐待児への心理的支援の重要性が指摘されている。その中で、被虐待児に対して、2000年より箱庭療法が導入され、被虐待児に対する適切な心理的支援が試みられている。森谷(1988)は、無口で話も十分にできず、また絵なども苦手で自己表現ができない人たちや箱庭の設備もないような環境でも適用できる方法として、コラージュ慮法を提案した。この方法は、雑誌やパンフレットなどを切り抜いて台紙に貼るだけの簡単な方法である。とくに、被虐待児は自分の心の中に刻み込まれた記憶をうまく表現することができないことが多いとされ、箱庭療法やコラージュ療法の導入は、虐待された子どもの自己表現を助け、よりよい生活を送るための一助になると思われる。すなわち、箱庭療法やコラージュ療法は、被虐待児の内面の理解に役立ち、心理的支援にも影響を与えると思われる。
本研究は、児童養護施設での箱庭技法、コラージュ技法を用いた調査研究を基礎としている。対象は、児童養護施設に入所中の被虐待児120名を予定している。具体的には、120名一人一人の箱庭作品、コラージュ作品を収集し、虐待タイプ(身体的虐待、ネグレクトなど)、形態タイプ(入所年齢、在園年数など)による箱庭表現、コラージュ表現の臨床的特徴を明らかにする予定である。また、被虐待児の箱庭作品、コラージュ作品の特徴から被虐待児への箱庭療法、コラージュ療法の有効性についても検討する予定である。
以上のように、本研究の目的は、被虐待児の箱庭作品、コラージュ作品による臨床的特徴を明らかにし、箱庭技法やコラージュ技法が児童養護施設において治療的効果があることや心の傷をいやし、心の成長を促進させる予防的意義もあることを明らかにしていくことである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 教育現場におけるコラージュの活用2013

    • 著者名/発表者名
      西村 喜文
    • 学会等名
      日本コラージュ療法学会第5回大会ワークショップ講師
    • 発表場所
      新潟青陵大学
    • 年月日
      20131005-20131006
  • [学会発表] 保育現場におけるコラージュの活用2013

    • 著者名/発表者名
      西村 喜文
    • 学会等名
      日本遊戯療法学会第19回大会ワークショップ講師
    • 発表場所
      京都文教大学
    • 年月日
      20130629-20130630
  • [図書] 乳幼児から思春期までのコラージュ表現-発達的特徴と臨床的研究-2014

    • 著者名/発表者名
      西村 喜文
    • 総ページ数
      219
    • 出版者
      創元社

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi