研究課題/領域番号 |
23530955
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
十河 宏行 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (90359795)
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キーワード | 眼球運動計測 / 眼球運動分析 / オープンソース |
研究概要 |
本年度は、眼球運動の計測および分析を実施するためのオープンソースソフトウェア"GazeParser"を公開した。GazeParserには、本研究の目標であったScanMatchアルゴリズムを用いたスキャンパス比較を行うためのライブラリと、一般的な画像ファイルを用いてScanMatchの領域分割を行うためのライブラリを含んでいる。GazeParserはUSB2.0、USB3.0、CameraLinkなどでPCに接続したカメラを用いて眼球運動を計測するためのアプリケーション(SimpleGazeTracker)を含んでおり、知覚心理学や認知心理学の実験で一般的な「実験参加者の頭部運動をヘッドレストで固定した条件」における眼球運動の計測および分析に必要な機能を実装している。また、GazeParserはSR Research社のEyelinkが出力するEDFファイルを変換して読み込む機能を有しており、Eyelinkで計測したデータを分析することも可能である。GazeParserの時間的、空間的精度を評価する実験の結果まとめた論文がBehavior Research Methodsに受理され、Springer LinkにおいてPDFを閲覧できる状態になっている(10.3758/s13428-012-0286-x)。本研究のもう一つの目標である、交通場面を用いたScanMatchアルゴリズムの評価については、自動車の車載カメラの動画を刺激として用いて予備実験を実施した。現在、予備実験のデータを分析して本実験への準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ScanMatchアルゴリズムを用いた軌跡比較を行うためのライブラリを公表するという目標については、当初の計画を大きく超えて進展していると言える。しかし、ScanMatchアルゴリズムの評価実験については主に実験参加者の募集に難航しており、予定より遅れていると言わざるを得ない。これらの状況を総合的に判断して「(2)おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
ScanMatchアルゴリズムの評価実験については今年度も継続的に取り組むが、最終年度である本年度中に当初計画していた規模の参加者を集めることは困難が予想される。そこで本年度の9月まで実験参加者を募って計測を行い、集まったデータに基づいて成果を報告する。GazeParserについては新機能追加やドキュメントの充実などの要望が寄せられているため、継続的に開発を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
GazeParserの対応カメラユニットを拡充するための物品費、学会発表の旅費、および実験参加者と分析協力者への謝金等に充てる予定である。
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