平成26年度は、小中連携・一貫教育における地域課題解決型総合学習カリキュラムの効果的な開発と評価の研究に関わる最終年度である。 小中一貫の総合的学習カリキュラムの特色ある実践について、青森県三戸町立三戸学園の「立志科」および、岩手県大槌町立大槌小学校・中学校の「ふるさと科」について訪問調査し、さらに、青森県むつ市大湊小中学校の総合学習に関する小中一貫教育について、キャリア教育に焦点化した独自のカリキュラムについて実地調査および小中一貫のキャリア教育のあり方に関する講演を行った。 また、日本教育方法学会第50回大会(於:広島大学)の課題研究「校種間接続を問い直す」において、小中一貫教育のカリキュラム面を中心とした理論的・実践的研究についてコーディネーターおよび司会を務め、「市民科」を含む東京都品川区の小中一貫教育、「つくばスタイル科」を含むつくば市の小中一貫教育、広島県呉市の呉中央学園の実践についての検討を通して、小中一貫の地域課題解決型の総合的学習カリキュラムの開発と評価の課題を検討することができた。 それらを通して、小中一貫の総合的学習カリキュラムを開発する際の地域毎の特殊性、目標としての子どもの自立的な社会参画能力を形成する必要性、学習評価における真正評価の困難さ、などについて整理した。
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