研究課題/領域番号 |
23531017
|
研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
藤澤 健一 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (00301812)
|
研究分担者 |
近藤 健一郎 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80291582)
|
キーワード | 沖縄 / 教員史 / 教員養成 / 教育政策 / 教育制度 / 個人史 |
研究概要 |
本研究は、1920年代から1950年代までのおよそ40年の期間を対象として、沖縄における小学校教員の職歴(養成学校卒業以後の赴任先学校、転出、研修・視察歴など)変化について、その数量史的および個人史的な事実関係を実証的に解明することを目的としている。 所期の研究計画にしたがい、本年度においてはひきつづき基礎史料の収集と調査を実施した。具体的には沖縄県公文書館における琉球政府文教局の履歴書関係資料、ならびに沖縄県教職員組合所蔵の沖縄教職員会関係資料、石垣市立図書館所蔵の未整理雑誌、宮古島市所在の個人所蔵史料などである。くわえて他地域に移動した教員の個人史を捕捉するため、宮崎のほか、国立国会図書館ほかにおいても調査を実施した。 その結果、ひきつづき調査を継続すべき対象をあらたに見出すとともに、新出となる史料を見出すことができた。 以上の調査にくわえ、研究計画第二年に該当する本年度は、すでに調査を実施した各資料についての分析にも着手した。具体的には戦時体制下における沖縄県教職員関係名簿、ならびに1950年代における同種の名簿について、各教員の異同関係の分析をおこなった。分析にあたっては、研究支援者の介助を得ることが出来た。 調査と分析にかかわる以上の成果は、いずれも本研究の目的に即して不可欠の基礎を形成するものである。これにより研究計画の第三年となる2013年度には、史料調査を引き続き実施するとともに、各資料にかかわる分析に傾注できる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
史料調査にかかわる進行は、事柄の性質上、やや遅延を来していることは否めない。とくに沖縄県公文書館所蔵の履歴書関係史料については、予想を超えて量的な広がりを見せている。 ただし、次年度以降の継続実施により、当初の計画に即して実施できる見込みをもっている。このため本研究の現時点での達成度はおおむね順調に進行しているとみなせる。
|
今後の研究の推進方策 |
おおきくふたつの方策を講じる。 第一に史料調査の継続である。ひきつづき沖縄県公文書館、ならびに沖縄県立図書館において実施する。併せて石垣市立図書館、沖縄県教職員組合においても実施する。 第二に、今後傾注すべきこととして、史料の分析に比重をおくことである。本研究の方法として示した数量的な把握を中心としながら、個人史にかかわる分析についても本格的に着手する。
|
次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
|