アメリカの小学校の校舎に講堂が設置され始めたのは19世紀末からであった。それ以前は、ほとんどの小学校は、教室がひとつしかなかった。デューイの思想に導かれた進歩主義教育者は、子どもに多様な活動を与えることと、学校と地域を結び付けることを、教育改革の主たる目的として掲げていた。講堂は、その目的を達成するための有効な手段と見なされたのである。20世紀の初頭には、人口の多い都市では、多数の教室をもつ大規模な校舎が建設され、大きな講堂が設置された。 しかし、20世紀の半ばに、子どもの多様な学習や、集団活動への自由な参加が重視されるようになると、大規模な講堂に代わって、多目的室が利用されるようになった。
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