本研究が着目するのは、学校で生じる多種多様な「問題行動」である。例えば、いじめ、暴力行為、盗難、授業妨害や逸脱行動、発達障害(の可能性をもつ)子どもと周囲の子どもとの人間関係のもつれなどである。こうした問題行動の事例とその後の経過を、文献や観察によって収集し、現象学という哲学の方法を用いて、それら諸現象を現出させる本質を解明することを、本研究は目的としている。また、本研究は、問題行動を克服するために、実践レベルでは、子どもの表現活動を豊かにすることが有効であるという作業仮説を立てている。さらに、本研究では、教育実践を学術的に研究する方法論として、現象学アプローチを検証し開発する。
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