研究課題/領域番号 |
23531043
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
保坂 亨 千葉大学, 教育学部, 教授 (30173579)
|
研究分担者 |
伏見 陽児 千葉大学, 教育学部, 教授 (20156813)
吉田 雅巳 千葉大学, 人文社会科学研究科(系), 教授 (80221670)
笠井 孝久 千葉大学, 教育学部, 准教授 (40302517)
佐瀬 一生 千葉大学, 教育学部, 准教授 (40595782)
|
キーワード | 教員研修 / 学び続ける教師 / 教員免許更新制 / 校内研修 |
研究概要 |
本研究は、従来研究対象とされてこなかった教員研修を取り上げ、今後の方向性を探ろうとしたものである。2010年には千葉県において10年に1度の見直しにより「千葉県の教職員研修体系」が出されている。こうした教員研修をめぐる近年の動向の中で、2012年中央教育審議会が「教職生活の全体を通じた教員の資質能力の総合的な向上方策について」を取りまとめ、「学び続ける教師」がキーワードとなった。その核心は「生涯を通じての職能成長」という理念の提示であり、この理念を実現するための新たなシステムの提言である。 この答申をふまえて、本研究では教育委員会と大学の連携・協働により「学び続ける教師」を支援する際の課題について以下3点にまとめて考察し、それぞれの課題に対応した調査研究と研修事例検討を行った。 ①校外研修の整理縮小と校内研修の充実:この課題にあたっては、教員研修の基本はOJTであることをふまえて、どのようなOFF-JT、つまり学校を離れての研修があるのかをあらためて議論する必要がある。さらに、「チームとして組織的かつ効果的な対応」という視点からの議論も要請される。 ②初期層(5年経験者)から10年経験者研修までの体系化:現在、学校は世代交代期を迎え、5年経験者研修対象者ぐらいまでの初期層教員から10年目経験者研修対象者までの中堅層も巻き込み、ミドルリーダーとして育てていくことが急務となっている。従って、今後このような初期層から10年経験者研修までの研修の体系化を進めていくことが必要である。 ③10年経験者研修と免許更新制の整理:これは免許更新制導入において、制度設計上「講習」とこれまでの「研修」との関係性を十分に詰めなかったことに他ならない。当然、教員免許更新制の導入を契機として、複雑化した研修システム全体の見直し、つまりは研修体系の再構築が必要になっている。
|