平成25年度は教員研修研究の動向についての分析・整理を進め、理論的な教員 研修のフレームワークを提案する作業を進めた。企業社会一般を対象とした組織改善ないし職能成長の理論の分析を通じては、「個人の組織への統合」を前提とするタイプのものと「個人の組織からの独立性」を重視するタイプのものがあることを見出した。この二つを教員研修に関するフレームワークとして位置づければ、日本の教員研修は「個人の組織からの独立性」を前提としつつ学校改善は別の位相に位置づけるもので、ドイツのそれは「個人の組織への統合」を進める中で研修と学校改善の一体化を図ろうとするものと解釈された。
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