本研究は,学校評価システムの実働に教職員間の「職員室文化」の発掘と継承が必要であることに着目し,職員室文化の理論的枠組みを論究し,職員室文化に関する調査研究と事例研究を通じて職員室文化の構築に向けた基礎的な知見を得ることを目的とした。 職員室文化は「長年それぞれの学校で価値あるものとして大切にされてきた教育技術や思考・行動様式の総体」と定義できる。職員室文化は,「特色ある開かれた学校」の構築に影響を与え,教職員の専門的成長に重要となる。調査研究・事例研究を通じて,児童生徒や保護者からの学び,同僚からの学び,教育実践からの学びによる教員としての生き方や専門性の確立への影響が明らかになった。
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