研究課題/領域番号 |
23531065
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
佐古 秀一 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (30153969)
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研究分担者 |
久我 直人 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (20452659)
前田 洋一 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 教授 (20580765)
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キーワード | 学校組織マネジメント / 学校組織開発理論 / 管理職研修 / 協働 / 研修プログラム |
研究概要 |
○ 学校組織開発理論の実践展開事例に関する知見の整理と教材化:平成25年度においては,学校組織開発理論にもとづく実践研究の知見を整理した論文と,学校組織開発の基本モデルと方法論について,要約的にまとめた論文をそれぞれ作成した。前者については,これまでの研究の知見をほぼ包括的に活用した実践研究である。それぞれの論文は,学校組織開発理論に基づく学校組織マネジメントの教育プログラムに組み込むことのできる内容である。 ○ 研修テキストの試作と効果研究:平成25年度版教材『学校組織マネジメントの考え方と進め方-内発的な改善力を高める学校づくりのための組織マネジメントの理論と実践』を,高知県教育センター,高知市教育研究所とともに作成し,教頭研修等でこれを用いた研修の実施と効果研究を行った。テキストは,学校組織開発理論に基づく学校組織マネジメントの基本的な考え方と方法論の習得をねらいとして,講義,演習のための資料,実践化のためのワークシート,実践研究例から構成した。これを研修効果研究では,3つのセクションに対する受講生の理解度,有効度に関する評価は,4段階評価で3.4~3.8であり,いずれも高い評価が示されており,研修内容や方法の適切性が示唆されている。 ○ 現場研究の展開:平成25年度には新たに高知県教育センターと共同して,学校組織マネジメントの支援活動に着手した。これは,学校組織マネジメントの支援を,学校組織開発理論に基づいて展開するプロジェクトであり,平成25年度には4小学校を対象として展開した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
○ 論拠と実践的有効性 の明確な学校組織マネジメントの教育プログラムの開発:学校組織開発理論に基づく組織マネジメント教育プログラムに関して,これまでの知見を総合して,25年度版テキストを作成できた。このテキストは理論と方法論の解説だけでなく,ワークシート,主要な実践研究の知見から構成されており,研修後の学校管理職としてのも実践場面でも使用可能なものとなっている。 ○ 教育プログラムの試行と評価:①教頭職を中心に上記テキストに準拠した学校組織マネジメント研修を行い,その理解度(内容理解に関する受講生の評価),有効度(実践的な有効性に関する評価)等を確認した。いずれのセクションについても肯定的な評価であることが確認された。 ○ 現場研究の展開:テキスト内容にほぼ準拠した学校組織マネジメントの現場実践の研究に着手できた。その成果と課題を次年度の教材開発等に活用する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
○ 学校組織マネジメント教材開発:平成25年度版テキストを効果研究や現場研究の結果をふまえて,平成26年度版の学校組織マネジメントテキストを作成する。26年度版ではさらに学校組織マネジメントの実践展開についての具体的な事例を組み込んで,研修内容の実践可能性を高める内容とする。 ○ 試行と効果検証:平成26年度版にもとづく研修の効果測定を行う。 ○ 教材等の公表:平成26年度版のテキスト(理論,ワークシート,実践事例等)ならびに研修展開例などをとりまとめ,内発的な改善力を持つ学校づくりのための組織マネジメント研修の教育プログラムとして公表する。
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