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2011 年度 実施状況報告書

学校の危機管理力向上を目的とした教員のリスク認知に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23531068
研究機関福岡教育大学

研究代表者

河内 祥子  福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (70452703)

研究分担者 植村 善太郎  福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (20340367)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード教育法規 / 危機管理 / 学校経営 / 学校事故 / 教育裁判
研究概要

学校の法化現象が進行し、学校事故が訴訟問題化する傾向が指摘されるなかで、学校の危機管理及びリスクマネジメントに関する理論の確立と、学校現場における危機管理力の向上のための学校経営改善が求められている。この点を考慮し、本研究は学校現場の危機管理の在り方について教職員のリスク認知とその要因について調査し、同時に代表的な裁判例を収集し、これらから学校における危機管理体制の在り方について分析を進めることを目的としている。 研究初年度にあたる本年度は、社会心理学や経営学等の他分野のリスク認知に関する先行研究及び資料を収集し、リスク認知や認知バイアスについて整理することを試みた。また、予備的調査として教職員にリスク認知に関するヒアリング調査を行った。これらの分析結果は次年度以降において実施するアンケート調査に反映させる予定である。 また、判例データベース等を活用し、学校事故に関係する裁判例を収集し分析に努めた。その結果、学校事故に関しては、教職員の児童・生徒に対する安全配慮義務のみならず、教育器具等の動産を含む公の営造物に対する管理者の設置管理上の瑕疵が問われる可能性が少なくないことが明らかになった。この場合、営造物が通常有すべき安全性を欠いているか否かが問題となるが、学校という特殊性を考慮した際、そこで求められる「安全性」は高く設定される傾向がみられた。次年度以降も裁判例を比較・検討することで学校や教職員に求められる義務について分析を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

先行研究及びリスク認知や認知バイアスに関する資料収集を行った。認知バイアスについての整理は来年度以降の課題となっている。また、学校事故に関する判例収集も、法規・判例データベース等を利用し、おおむね順調に進展している。教職員へのインタビュー調査も順次実施しており、来年度以降に予定しているアンケート調査の質問紙に反映させるため、分析を進めているところである。

今後の研究の推進方策

平成24年度以降に公立学校教職員を対象としたアンケート調査を実施する予定にしている。引き続き先行研究における尺度を整理し、それらを質問項目に反映させ予備調査を実施する。同時に対象者に研究の目的や意図を理解してもらい協力を仰ぐとともに校種等の調査対象を確定し、本調査に着手し始める。学校事故に関係する判例分析においては、次年度は特に『判例タイムズ』に掲載された事案をより詳細に分類することで学校に求められる危機管理体制について検討する予定である。

次年度の研究費の使用計画

アンケート調査の予備調査の実施等、調査に関連する諸費用を執行する予定である。なお、判例収集及び分析のため関係データベースの利用契約を結ぶ。その他、資料収集や研究成果の報告のために旅費を執行する予定である。

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公開日: 2013-07-10  

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