本研究では、学校法人の組織特性を三点から解明した。第一は、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)の理論的分析である。その第二が、教員の同僚性を体現した教員団体の歴史類型分析である。第三が、学校法人の組織活動の中核に位置付くカリキュラム・マネジメントの事例分析である。特に、社会関係資本分析では、理論的原型であるロバート・パットナム、ピエール・ブルデュー、ジェームズ・コールマンの理論的性格を比較し、学校組織改革へ示唆する論点を明確にした。また、アメリカの教員団体の歴史類型では、産業別組合主義、専門職組合主義、新組合主義やsocial jusitice unionismへと進化したことを示した。
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