研究課題/領域番号 |
23531095
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研究機関 | くらしき作陽大学 |
研究代表者 |
西山 修 くらしき作陽大学, その他部局等, 准教授 (50310850)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 保育者 / 実践の質保証 / アイデンティティ / 縦断研究 |
研究概要 |
養成あるいは初任期にあたる青年後期は、アイデンティティ形成という発達上の課題に直面する時期でもある。筆者は、子どもの社会的発達を支え援助していくこれからの保育者には、専門的知識・技能の修得のみならず、保育者自身の自我の成長発達を志向した養成とその後の支援が不可欠と考える。これにより実践の質保証が叶うと考える。そこで本研究では次の3点を主な目的とした。(1)養成期から初任期にかけての縦断的調査により保育者固有のアイデンティティ形成とその再統合のプロセスを明らかにする。(2)アイデンティティ形成と領域「人間関係」に係る効力感など他の要因との関連を明らかにする。(3)保育者のアイデンティティ形成と再統合を志向した、養成から初任期、中堅期に至る支援モデルを提案する。 本研究は、2002年から実施された保育者志望学生に対する大規模な調査データを有効活用し、長期縦断的な研究を推進するものである。本研究の目的に即して本年度は、(1)保育者志望学生のアイデンティティ形成等に関する継続的調査の準備を完了した。収集済みの養成校卒業期のデータについては、本年度、重点的に整理・分析を進めた。(2)アイデンティティ形成との関連が示唆されている、領域「人間関係」の保育者効力感について、支援プログラムを試行した結果を報告した。(3)研究レビュー等を目的として国内外の文献を公的機関等において収集した。これらと並行して、国内の研究者から指導助言を受けることができた。研究成果の一部は、関連学会誌へ投稿し公表を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、2002年から実施された保育者志望学生に対する大規模な調査データを有効活用し、長期縦断的な研究を中心に推進するものである。本年度は、保育者志望学生のアイデンティティ形成等に関する継続的調査の準備を完了した。研究代表者の異動等のため、実施時期が遅れているが想定の範囲内であり、最終年度までには完了できる見通しが立っている。収集済みの養成校卒業期のデータについては、本年度、重点的に整理・分析を進めることができた。以上の理由から区分を「(2)おおむね順調に進展している」とした。
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今後の研究の推進方策 |
縦断的調査は、様々な分析に耐え得る大量データを収集するため、3養成校(最終年度は4養成校)の卒業生に依頼し、年次をずらしながら3年間かけて実施する。よって前年度と同じ作業を着実に繰り返し進めつつ、データの整理・分析を急ぐこととなる。研究計画の大きな変更はない。 順次、保育実践者や諸分野の研究者から研究への評価やフィードバックを仰ぐ。学会発表や査読付き学会誌への投稿を進め、査読等によりフィードバックされた意見を活かしていきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
本研究は、研究代表者による単独研究ながら、学外研究者(養成校教員など)、自治体の幼児教育担当者等と協働しつつ、実施と評価を行い、大規模に展開を図る。このため、実施の協議のための「研究打ち合わせ費」「複写費」、大量データ分析のための「研究補助費」「文房具費」、郵送調査のための「通信費」「印刷費」等、主に研究活動の円滑な推進や運営のための経費を引き続き計上している。 初年度に当面の物的環境を整えることができた。さらにデータの整理・分析に必要な物品等を購入し早期に整備する。加えて、入力作業等のための研究補助者1名を雇用し、研究を促進したい。
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