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2011 年度 実施状況報告書

大学院の組織と運営に関する日米比較

研究課題

研究課題/領域番号 23531115
研究機関名古屋大学

研究代表者

阿曽沼 明裕  名古屋大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80261759)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワードアメリカ / 大学院 / 研究大学 / 研究学位 / 専門職学位 / 組織
研究概要

初年度は、実施計画の中で、文献のレビュー、本研究の分析枠組みの構築のため資料の収集・整理、大学のHPより得られるデータと資料の整理を行った。大学組織に関わる研究の全般をレビューし、大学院の組織的基盤の特徴をつかむことを目指した。その把握をベースにして、大学院の組織や運営の多様なパターンを想定し、現実の大学院を分析するための枠組みを検討した。また、各大学のWEBサイト、大学院プログラムのガイドブックなどを利用して、可能な限り個別大学院の組織に関わる情報を入手した。さらに個別大学や大学院レベルではなく、大学院教育の規模や機能の違いに着目して、いくつかの州を題材に、高等教育システムレベルでの機能分化のパターンも整理した。こうした検討を行ったが、米国の大学院へのパイロット的な訪問調査は行わなかった。その代わりに今年度は、アメリカの大学院の成立の歴史について検討を行った。従来大学院の形成といえば、もっぱらPh.D.など研究学位プログラムの成立に目が向けられがちであったが、専門職学位プログラムの成立の歴史についても検討を加え、大学院の形成全体を19世紀のユニバーシティ化の中に位置づけた。その分析を通じて大学院に関連する組織的基盤の歴史的な形成プロセスを整理することができた。大学院にかかわる組織の制度的な構造は経路依存的なものであり、次年度以降の大学院の組織の現状分析にとって必要な知見が得られた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現状分析を行ううえで以前より引っかかっていた歴史的な背景を検討することで、経路依存の傾向の強い組織構造を分析するための基礎が得られた。

今後の研究の推進方策

今年度に始めた、アメリカの大学院教育にかかわる組織の歴史に関する検討は引き続き行い、さらに訪問調査を行って、アメリカのグラジュエト・スクール、プロフェッショナル・スクールの組織的な構造、それらの違い、さらに日本との比較を行う。その後は、さらに、機関レベルの組織と運営、スクールやプログラム・レベルの組織と運営について対象を広げ、歴史的な分析、日本の大学院との比較をしながら、アメリカの大学院の組織的な基盤の構造と機能についての総合的な検討を行う。

次年度の研究費の使用計画

「収支状況報告書」の「次年度使用額」の合計欄は0円ではないが小額である。なお、次年度使用予定であった、大学院教育にかかわる組織の歴史の検討のための資料収集はすでに始めており、若干予定の支出額より減る可能性があるが、その分を調査の費用に回す予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大学院生への経済的支援のメカニズム-米国研究大学のカレッジ・スクールの経営の視点から-2011

    • 著者名/発表者名
      阿曽沼明裕
    • 学会等名
      日本高等教育学会
    • 発表場所
      名城大学
    • 年月日
      2011年5月28日

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公開日: 2013-07-10  

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