排除型社会が進行するなかで、非行やひきこもりなど社会適応できない「困難を有する若者」をどのように包摂するかが問われている。とりわけ、対人関係不安やコミュニケーション能力の改善は社会関係資源の獲得にとって重要な課題であり、「社会的スキル」の育成を求める心理学的技法に基礎を置く多様なプログラムが支援施設や高校で急速に広がりつつある。 本研究は、こうしたスキルトレーニングに密着し、その有効性と問題点をエスノグラフィックに分析した。実践活動の方法論を検討するため、具体的には、困難高校生徒・卒業生の調査、ティーンコート等非行傾向の若者の調査、NPO団体等参加者のスキル学習の調査、を行った。
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