研究課題/領域番号 |
23531153
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研究機関 | 宮城教育大学 |
研究代表者 |
村上 タカシ 宮城教育大学, 教育学部, 准教授 (70344744)
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キーワード | プロジェクトワーク / 現代美術 / ワークショップ / 東日本大震災 / 復興支援 / プロジェクト型授業 / 地域連携 / ICT |
研究概要 |
大学と民間のアート系や福祉系NPO等が連携し年間を通したプロジェクトワークを現代美術をベースに仮設住宅の住民や商店街などとも協働で継続した芸術文化事業を展開した。実践研究の一環であるアート・インクルージョンというバリアフリーのアートプロジェクトは仙台太白区の長町の仮設住宅や駅前広場、商店街など多くの被災住民や宮城県民、仙台市民が楽しみながら参画出来る企画である。芸術文化による各地域やまちの活性化を目的としたアートプロジェクトを行った。本研究では地域協働プロジェクトチームを大学、地域の文化行政機関やアートNPO、社会的企業等の民間セクターの関係者やクリエーター等と組織し継続的な取り組みと創造的な文化立国を構築するシステムを導入するための研究及び実践を行う。また、ICT(情報通信技術)を活用することによりWEB上も芸術文化創造の社会装置としてのメディアと捉え表現の場の創出や各種媒体(メディア)を融合することによる相乗効果を図ることを目的としている。具体的実施内容としては仮設住宅(仙台市:あすと長町仮設住宅)等でおしるこカフェ(月1回)をはじめ、表現活動に被災した住民の方々が触れることでコミュニケーションをとる機会を通し、孤独状態にならない状況を目指し活動した。コミュニケーション型のアート活動を介した被災者の心のケアを目的とし、孤独死住民がでないことを目標としている。仮設住宅の住民は家がなくなったり、家族や職を失った方々なども多く、希望を持てない状況の方も多い。子どもたちも新しい環境で不安を感じている状況である。子どもたちの笑顔はみんなを元気にする。今後も近隣の小学生なども招き、無機質な仮設住宅の壁面や集会所をアート作品で明るく楽しい環境に変え、新たなコミュニティーやつながり、仕事などが生まれるような創造的なアート仮設住宅にして行く予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
宮城教育大学をはじめ協力大学(東北工業大学)また仙台市(市民文化事業団/市民協働推進課)・宮城県(共同参画社会推進課)・東京都(港区まちづくり推進課)及び国内外の文化施設(せんだいメディアテーク)等民間セクターや福祉NPO(ほっぷの森:仙台)との協働による地域アートプロジェクト(仙台長町など)を開催した。また東日本大震災以降プロジェクト開催地である仙台長町に仙台最大の仮設住宅ができ、継続的な協働事業としてアート・インクルージョンを展開している。継続可能となるシステム開発としてもアート・インクルージョンを法人化(一般財団法人)することができたことが成果である。またweb制作等も行った。http://art-in.org
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今後の研究の推進方策 |
継続可能となるシステム開発としても地域連携のバリアフリーの1つのアートプロジェクトであるアート・インクルージョンを法人化(一般財団法人)することができたが、継続した事業と連動し大学のプロジェクト型授業を組み込み学生に臨床研究を体験させる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
実践研究としてプロジェクトを行うため、前年度同様物品費/旅費/その他(委託費)を計上予定である。 また人件費・謝金など専門家及び作業スタッフ等に計上予定である。
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