研究課題/領域番号 |
23531160
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
桐谷 正信 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (90302504)
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研究分担者 |
坪田 益美 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (20616495)
宮崎 沙織 群馬大学, 教育学部, 講師 (90591470)
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キーワード | 多文化教育 / 教師教育 / 歴史教育 / 公民教育 / 環境教育 / シティズンシップ教育 / 教員養成 |
研究概要 |
本年度は,主にアメリカにおける多文化教育及び社会科教育の教師教育についての現地調査を行った。 具体的には,アメリカについては,サンフランシスコ州立大学において教師教育を担当している研究者にインタビューを行い,教員免許・資格の取得及び研修のあり方,現在のアメリカにおける教師教育の課題について調査した。教師教育を行っている高等教育機関において,現在でもマイノリティに対する差別が,多文化教育を実践できる教師の育成を阻害する主要な要因となっていることが明らかになった。特に,エスニック・マイノリティとセクシャル・マイノリティの複合的なマイノリティの場合,顕著となる傾向がある。カリフォルニア州においては,エスニック・マイノリティは,マジョリティとの経済格差が大きく,教員養成機関における差別や格差が,小・中・高等学校において再生産されることが明らかになった。また,セクシャル・マイノリティに対する差別は,初等教育よりも中等教育,高等教育に上がる毎に,大きくなる。差別を受けた側が,自己に問題があると思い込み,差別を再生産させてしまう傾向があることもあ明らかになった。この問題は,教員養成が行われる高等教育段階において,差別を行う側に対する差別意識を可視化・軽減するためのプログラムの開発と,差別を受ける側のケア及び差別の再生産防止のプログラムの開発の必要性を示唆している。 多文化教育を展開できる教師の育成のためには,カリキュラムが学習方法も重要であるが,教員養成や教師教育における差別を解消していくことが,大きな課題であることが明らかになった。
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