次の課題4点,「図像体系の構築」,「テキスト研究」,「指導法研究」,「鑑賞題材開発」を,当初計画を適宜修正・調整しながら進めた。研究遂行に当たり,図像学的分析が進む西洋絵画を厳選し,選定作品を学習材とする鑑賞授業を基本的枠組として設け,その枠内で上掲4課題の重点的かつ相互連関的な探求を継続した。その結果,西洋絵画(特に宗教画)の読解に要す基本図像の体系的整理,絵を読むのに要す諸テキストの整理,段階型鑑賞プログラムに基づく各種鑑賞題材の提案,そして,授業検証が達成できた。最終的に図像学的読解メソッドの概念を拡張でき,「自由解釈,テキスト準拠型鑑賞,図像学的読解」で成立する学習モデルも明示できた。
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