研究課題/領域番号 |
23531182
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
栗原 久 東洋大学, 文学部, 教授 (00345729)
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研究分担者 |
山根 栄次 三重大学, 教育学部, 教授 (50136701)
猪瀬 武則 日本体育大学, 児童スポーツ教育学部, 教授 (40271788)
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キーワード | 農業学習 / カリキュラム / 経済的な見方や考え方 / 社会科 / 持続可能性 |
研究概要 |
本研究の目的は,経済教育の観点から社会(公民)科農業学習を再構築することにある。具体的には,インセンティブ,機会費用,比較優位など「経済的な見方や考え方」の基礎にある概念を活用した農業学習カリキュラム(「農業経済学習カリキュラム」)を構想する。 研究最終年である平成25年度においては,山形大学で開催された日本社会科教育学会第63回全国研究大会(平成25年10月26日・27日)のシンポジウム(テーマ「社会問題を学習に埋め込む授業のあり方を問う-日本の農業に焦点をあてて-」)において,本研究の研究分担者が「経済的見方からの農業学習の教材開発とその意義-効率化政策と格差是正策-」と題する報告を行った。この報告では,従来の農業学習の問題点を,「農家の『工夫や努力』に焦点をあてた学習では,生産性や効率などの掲載が稲の習得が不十分になる」「農業問題への包括的な解を追究させる意思決定の学習が不足していた」などと指摘した上で,ミクロ経済学の枠組みで農業学習の目標・内容・方法を構成することを提案した。具体的には,「市場の失敗:政府の関与」「政府の失敗:効率化政策」「効率化政策:格差是正政策」「食料自給率と食料安全保障」「市場の不効率:農協,農地法」から学習内容のフレームワークを構成しようという構想案である。 もちろん,この提案に対しては,シンポジウムのなかで様々な意見が寄せられたが,日本社会科教育学会のシンポジウムという場で,本研究の成果を報告できたことは有意義であったと考えている。
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