研究課題/領域番号 |
23531200
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
黒崎 東洋郎 岡山大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (60294394)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 非言語 / 説明力 / コミュニケーション力 / 算数的活動 |
研究概要 |
非言語による「説明し、伝え合う算数的活動」の開発を行う。数と計算、図形の概念や原理は児童にとって抽象的で理解しにくいものである。言語活動の充実を重視した新学習指導要領では、言葉、数、式を使って説明する算数的活動を重視しているが、発達段階を考慮すれば難しいと考えられる。そこで、本研究では具体物を使って思考し、自分の考えを、「非言語によって説明し、伝え合う算数的活動」の開発を行う。 次に、非言語による「説明し、伝え合う算数的活動」の要素の分析を行う。数量や図形の問題を解決し、自分の考えを非言語よって「説明し、伝え合う」ための要素の分析を行う。相手を説得し、共感を得るためのは「可視化」「論理」「拠り所矢根拠」が重要な要素となると考え、実験授業を通して要素を明らかにする。 さらに、非言語による「説明し、伝え合う算数的活動」の授業モデルを構築する。数量や図形の問題を具体物を使って数学的に思考し、自分の考えを非言語によって説明し、伝え合う授業の授業モデルを数例の授業実践研究を通して構築する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
非言語による「説明し、伝え合う算数的活動」の開発を行った。第1学年で「色板並べ」等の事例研究を通して、非言語による「説明し、伝え合う算数的活動」の開発をすることができた。 つぎに、非言語による「説明し、伝え合う算数的活動」の要素の分析をおこなった。児童が説明し伝え合う活動を行う場合、「具体物が根拠になること」「具体物を動かず順版が、論理的思考になること」「具体物の操作が思考過程を可視化する要素になる」ことが明らかになった。 さらに、非言語による「説明し、伝え合う算数的活動」の授業モデルの構築を行った。第1学年で「色板並べ」、第4学年の「回転の角」、第5学年の「内角の和」の実験授業を通して、非言語による「説明し、伝え合う算数的活動」の授業モデルを構築することができた。
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今後の研究の推進方策 |
1 非言語から言語による算数的活動の円滑な移行の方略の構築 「非言語による説明し、伝え合う算数的活動」から「言葉、数、式等の言語による説明し、伝え会う算数的活動」の円滑な移行の方略を構築する。具体的には、両者の溝は大きいので、それをつなぐ段階として、具体物を念頭に浮かべて操作する「イメージ」による説明し、伝え合う算数的活動」を構想し、その有効性を実証的に有効性を検証していく。2 「イメージにより説明し、伝え合う算数的活動」の開発 非言語から言語による算数的活動へ移行する有効な方略として、「イメージにより説明し、伝え合う算数的活動」の開発を行う。具体物を実際に頭の中でイメージ操作できるようにするための算数的活動を開発し、非言語から言語による算数的活動の有効な移行の方略を実証的、分析的に検証する。
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次年度の研究費の使用計画 |
「非言語によって説明し、伝え合う算数的活動」と「言語により説明し、伝え合う算数的活動」を「イメージによって説明し、伝え合う算数的活動」で架橋、往還、融合を図る有効性を探究するために、授業実践研究を行う。そのための経費として、下記の酔う研究費の使用計画を立てている。・物品費300000円、・旅費100000円、・人件費50000円、・その他50000円、合計500000円
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