本研究においては、大村はまの行った「読書の方法や技術の習得」をねらった学習指導を対象に、文献や鳴門教育大学附属図書館に所蔵されている学習者の「国語学習記録」をもとに考察を行った。1957~1959年度、1960~1962年度には、すでに〈基本〉〈練習〉〈応用〉の段階をふんだ指導が見てとれた。1966~1968年度、1969~1971年度には、読書指導の指導事項を解明するために、毎月2、3時間程度の学習が新たに実践されていた。この内容は中学校3年間を見通した読書生活指導の「計画案」につながったとみられる。
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