多文化社会における「イントレランス-intolerance(不寛容)」に対して、子どもたちがどのように認識をし、どのような意識や態度を身につけるべきか、そのための社会科教育について考究した。研究期間4年間のアメリカ・ハワイ州での小学校の参与観察を通じて、「コンプリヘンシンブ」概念の反映について解明し、ハワイ州における多文化教育の実務に影響を与えた。国内では、ハワイ研究で得られた知見を生かし、更生保護分野やハンセン病患者の医療差別について、社会科教育のみならず、道徳教育での教材化に、国内の多文化教育の端緒があることを見いだし、今後の研究課題(研究仮説)の生成に向けて動き出すことができた。
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