本研究の目的は、問題を発見・追究・解決する過程に働く言語力の体系と育成について明らかにすることである。柳田国男監修教科書(1953-1954)と現在の先進的実践(2012-2013)を架橋する視点から、言語力育成においては、選択すること・再出することの行為化が重要であることが明らかになった。その対象となるのは語や表現、表現形式などである。第八次学習指導要領(2008)は小学校第1・2学年で目的的な選択する行為を重視しているが、言語力育成において重要になるのは、この選択する・再出することの能力・態度を螺旋的かつ系統的な指導によって継続的に養成していくことである。
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