研究概要 |
この研究は造形活動において,素材の物質的な特性と表現との関わりを探るものである。私はデジタル・イメージの表面に質感を与え造形素材として操作可能にすることを「質感化」と呼び,その手法を探った。質感化の実験によって得られた画像表面の質感はミクロともマクロともつかない不安な感覚と,プラスチックのスケルトンを感じさせる特徴を持っていると考えられ,これを「肌理」とした。また高校生の作品から,画面に質感を持たせようとする行為が推測された。このことから「質感化」という視点を持つことは,デジタル・イメージを造形素材として用いるために一定の効果があると考えている。
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