研究課題/領域番号 |
23531242
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
亀崎 美苗 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (00531336)
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研究分担者 |
正岡 さち 島根大学, 教育学部, 准教授 (30194161)
田中 宏子 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (00324559)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 住教育 / 授業づくり / 教材開発 |
研究概要 |
本年度は研究初年度であり、主に住教育の実態を把握するための作業を行った。調査に向けた既往研究等の情報整理を行うために、必要機器となるノートパソコンおよびスキャナを購入し、研究体制の整備を行いながら、各研究者で分担して資料収集を行った。資料収集においては、Cinii論文検索機能を用いて文献のリストアップを行い、住教育関連の論文等(287編)を始め、「家庭科」「住生活」「住居」「住環境教育」などのキーワードおよび既往研究からみた研究者の実績より関連する文献等を多数収集した。また、『家庭科教育』および『家庭科研究』誌の1990年以降のバックナンバーより、家庭科住領域に関する授業実践および住教育関連記事をリストアップし、その全てを収集した。このような膨大なデータを網羅的に収集することができたのは、住教育の実態把握に大変有意義であった。収集した資料はすべて電子データ(PDF)化し、インターネット上にグループページを立ち上げ、情報共有しながら共同でファイル管理を行えるよう整備を行った。なお、収集したデータの解析を現在進行中である。 また、各大学における家庭科住領域に関連する専門科目の教育実態を把握するために、全国教育大学協会に所属する大学(52校)を対象として、大学毎に公開しているシラバスを調べることにより、住居学および家庭科指導法関連科目の目標、授業内容、教科書・資料等の把握を試み、上述のデータと同様にグループページにてデータ共有し、調査に向けた情報整理を進行中である。 さらに、各学校種における家庭科住領域の教育実態を把握するためのアンケート調査を実施するため、調査票作成のために打合せを行い、調査方法および調査内容等について検討を行った。 今後は、収集したデータの解析を公表するため、学会等での発表を行うと共に、調査の実施に向けての準備を継続し、次年度中に調査集計を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度での実態把握に向けた情報収集および資料整理に予定よりも時間がかかり、実態把握のためのアンケート調査の実施を次年度に先送ったために、予定をやや遅れて進行中である。時間がかかった理由としては、資料収集そのものに時間がかかった点とアルバイトの確保が困難で、資料収集および整理に費やす時間が確保できなかった点が挙げられる。また、アンケート調査の実施に向けた調査項目・内容等の検討に当たり、研究分担者と研究打合せを行うための日程調整が困難を極め、日程がずれ込んだことも原因としてあげられる。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、住教育の実態把握のためアンケート調査を実施する予定である。初年度には、時間はかかったものの多くの資料を収集できたため、調査に関わる情報も多量に収集することができた。また、調査の実施を次年度に持ち越したため、結果的に調査内容について検討する時間も長くなり、より目的に沿う調査を行うことができるものと考える。調査後は、速やかに集計処理作業を行い、スピード向上を図りたい。また、地域活動等についての情報収集・資料整理を引き続き行い、地域との連携について探りつつ、教材開発へとつなげていく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
予定していたアンケート調査を次年度に実施するため、プールしておいた研究費を調査票印刷、発送および回収費、謝礼など調査の諸経費に使用したいと考える。当該年度の当初の研究費については、初年度に研究環境を整備できたので、今後の物品費の支出は抑制できるものと思われる。次年度では、調査ならびに資料収集・整理を引き続き行うために、主に旅費および人件費・謝金での支出が見込まれる。その他の費目としては、情報の共有化を図るための手立てを現在検討中であるので、最終年度の研究計画と併せて使途について吟味し、有効に活用したいと考える。
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