研究課題/領域番号 |
23531242
|
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
亀崎 美苗 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (00531336)
|
研究分担者 |
正岡 さち 島根大学, 教育学部, 准教授 (30194161)
田中 宏子 滋賀大学, 教育学部, 准教授 (00324559)
|
キーワード | 住教育 / 家庭科教育 / 住居学 / 授業づくり / 教材開発 |
研究概要 |
本年度は研究2年目となり、初年度に収集した住教育関連のデータを分析するために、言語分析ソフトおよび描画ソフトなどを購入し更なる解析作業に取り掛かった。また、データ整理の作業補助としてアルバイトを導入し、資料のデータベース化を進めた。対象資料は、初年度に引き続き文献検索後の論文・家庭科関連雑誌に掲載された住生活領域についての記事等、さらに国立大学の教員養成系学部のホームページ上にアップされた住教育関連科目のシラバスから把握できる内容等であり、これらについて分類整理を行った。 また、本年度の新たな資料として、教科書出版社の過去の教科書から現行教科書に至る住領域の記述部分の複写を入手し、キーワードごとに記載内容を把握することなどを試みた。また、これらの資料についてもPDFファイルにて保存し、グループページにアップし情報の共有化を図っている。これら一連のデータを時系列で取り揃えることができたことは、その資料的価値のみならず今後の研究の発展においても非常に意義があることと考える。 共同研究者間でこれらのデータを共有し、互いに確認し合う中で、住教育および家庭科住生活領域における授業作りの目指すものとは何か、という問いについて改めて検討する重要な機会となった。これらを踏まえた調査に関しては、調査票の作成にあたり調査内容を精査していく作業の中で、家庭科教育のなかの住生活領域の取り扱いについての議論が深まり、本調査を貴重な機会として調査票の充実を図ったため、結果的に調査の実施が次年度送りとなった。しかし、郵送調査の実施に向けた消耗品購入等は済ませてあるため、以後速やかに調査を実施し、データ収集後は効率的に集計を行った後、詳細なデータ分析を行う予定である。 研究成果の公表に関しては、最終年度を迎えるため、最終的には報告書を作成する予定で研究を総括し、成果のまとめを行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
前年度から持ち越した郵送によるアンケート調査について、調査内容を精査しているため実施が遅れており、研究全体の達成度に影響を及ぼしている。この調査は本研究にとって基礎的なデータとなるものであるが、予算を活用して全国規模で実施できる貴重な機会であることを勘案して、慎重に検討を行っている。しかし、本年度が研究期間の最終年度となるため、調査実施に向けての準備は進めており、内容を最終的に詰めた後は、速やかに実施し、その後の集計分析作業は計画的にできる限り迅速に行う予定である。
|
今後の研究の推進方策 |
遅れている調査の実施を最優先として、研究の推進を図る。調査の実施後は、計画的に集計分析を行い、データを有効に活用する。得られた調査結果を基に、具体的な教材開発について検討する予定である。また、これらの教材について授業提案型の資料を作成するべくデザインを行う。これらの有効性の検討については、授業の実施に至るまでは時間的に厳しいので、教員を対象としての教材に対する印象評価に留まる可能性がある。このため、実際の授業実施後の評価について検討するためには継続的な研究を行う必要があるものと思われる。
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度に持ち越した研究費は、調査の実施と集計作業を効率的に行うために、業者の活用を計画しており、その経費として活用する予定である。また、アルバイトの導入による集計補助、確認作業を予定しているため、謝金として活用する。そのような目的もあり、今年度はできるだけ多くの金額をプールした。次年度は研究の最終年度となるため、研究の総括として研究報告書を作成するための予算を確保しており、さらに、授業提案型の配付資料等の作成を試みるために活用する予定である。
|