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2011 年度 実施状況報告書

実践体験型PBL教育を導入した教員養成カリキュラムの開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23531250
研究機関三重大学

研究代表者

松本 金矢  三重大学, 教育学部, 教授 (10239098)

研究分担者 森脇 健夫  三重大学, 教育学部, 教授 (20174469)
根津 知佳子  三重大学, 教育学部, 教授 (40335112)
後藤 太一郎  三重大学, 教育学部, 教授 (90183813)
滝口 圭子  金沢大学, 学校教育系, 准教授 (60368793)
中西 良文  三重大学, 教育学部, 准教授 (70351228)
磯部 由香  三重大学, 教育学部, 准教授 (80218544)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードPBL教育 / カリキュラム開発
研究概要

本年度の研究成果としては、次の4つにまとめられる。 まず、実践体験型PBL 教育研究の推進である。具体的には、県南部遠隔地学校区における授業実践体験活動、保幼小中連携モデル校区における放課後学習支援および文化祭支援活動、小規模特認校区における授業観察活動等である。また、附属学校および大学隣接校区を中心に、小学生を対象とした調理実習を中核においた食教育カリキュラムの開発、中学校家庭科食物分野および保育分野における食教育の教材開発を教育学部学生、現場教員と連携して行った。2つめは、海外実地研究の推進である。中国天津師範大学日本語教育コースとの連携による授業観察と、オークランド大学教育学部との連携での海外の教育制度や教育現場の視察を中心とした教育研修を実施し、海外実地研究の可能性とカリキュラム上での位置づけについて検討した。これら海外実地研究を導入することにより、自国の教育課題の相対化を通じて視野を拡大するばかりでなく、主体的学習力の向上や、教育に対するモチベーションを飛躍的に高めることが明かとなった。3つめは、教育学部内でのPBL教育授業の改善に関する研究である。現場での実践的な学びだけでなく、大学内で開設される授業について、現職教員による具体的な教材開発方法の指導等を組み込んだ「総合的な学習の展望と実践」を新設し、その内容をまとめ、各教科の内容を起点とした総合学習(数学、音楽)、またテーマを総合的に追究する学習の展開等を解説した冊子を作成した。 最後に、教育方法およびその評価方法の開発に関する研究を推進した。初年次教育という観点から、PBL教材の開発を行いテキストの作成を行った。また、PBLにおける協同学習という観点から、そこでの行動を評価するためのRubricの作成を行った。 これらの成果は、学会等において発表している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究実績の概要に述べたとおり、研究申請書において示した初年度の研究計画に沿って、研究推進が図れているものと考える。すなわち、実践体験型PBL教育の開発と実践およびその評価、海外実地研究の実施とその効果の分析、大学で行うPBL教育方法および評価方法の改善と具体的なカリキュラムへの位置づけ、テキスト等の作成が達成されている。

今後の研究の推進方策

実践体験型PBL 教育による教材研究を、連携支援ネットワークの拠点校区だけでなく他校区へも広げて実施し、従来型の授業実践と比較することによるカリキュラム評価の研究を試行する。特に、連携協定により大規模な教育実習が計画されている隣接校区の授業実践等に導入し、検証を行う。 海外実地研究では、中国天津師範大学および同大学附属学校において試行的に実践体験型PBL教育を実施する。具体的には『海外実地研究』を履修する学生が日本文化に関する授業を実践し、その評価を現地大学教員や現場教員を交えて検討する。合わせて、初年度に実施できなかった、米国ハワイでの音楽療法教育に関する海外実地研究を推進するために、現地NPO法人との連携を図り、大学院生等を引率して試行的に実地研究を行う。

次年度の研究費の使用計画

主に、以下の3点に重点的に執行する計画である。 一つは、PBL教育教材開発に必要な物品の購入、もう一つは、実地研究の試行的実施・評価や研究成果発表のための教員および学生の旅費、さらには、海外実地研究での現地スタッフ等専門知識提供者に対する謝金である。

  • 研究成果

    (25件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (13件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 小学生のコミュニケーション力を高める実践的研究2012

    • 著者名/発表者名
      廣岡雅子・古結亜希・中西良文・松浦均・梅本高豊
    • 雑誌名

      東海心理学研究

      巻: Vol.6 ページ: 36-43

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 熟練日本語教師の力量内容とその形成―ライフヒストリーアプローチによる日本語教師の授業スタイルの形成研究―2012

    • 著者名/発表者名
      森脇健夫、康鳳麗、坂本勝信
    • 雑誌名

      三重大学教育学部研究紀要

      巻: 63巻 ページ: 267-273

  • [雑誌論文] 中学生における方略保有感を促進する授業実践の効果―体制化方略の教授を通して―2012

    • 著者名/発表者名
      梅本貴豊・中西良文
    • 雑誌名

      東海心理学研究

      巻: 6 ページ: 24-35

  • [雑誌論文] 方略保有感、方略の認識と主観的ウェルビーイングの関連2012

    • 著者名/発表者名
      梅本貴豊・中西良文
    • 雑誌名

      三重大学教育学部紀要

      巻: 63巻 ページ: 353-358

  • [雑誌論文] 食品関連企業の提供する食教育資源に対する教員の意識2012

    • 著者名/発表者名
      磯部 由香、櫻井誠、平島円、吉本敏子
    • 雑誌名

      三重大学教育学部研究紀要

      巻: 63巻 ページ: 111-117

  • [雑誌論文] 三重県の中学校「技術・家庭」における調理実習の現状2012

    • 著者名/発表者名
      前田紀夫、磯部 由香、平島円、吉本敏子
    • 雑誌名

      三重大学教育学部研究紀要

      巻: 63巻 ページ: 167-171

  • [雑誌論文] 小学生を対象とした料理教室を通した食教育2012

    • 著者名/発表者名
      磯部由香、早川巳貴、平島円
    • 雑誌名

      食育学会誌

      巻: 6巻 ページ: 1-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 日本語教師の力量形成研究―線画の発達と「観」の形成―2011

    • 著者名/発表者名
      森脇健夫・康鳳麗・坂本勝信
    • 雑誌名

      三重大学国際交流センター紀要

      巻: No.6 ページ: 53-63

    • 査読あり
  • [学会発表] 技術教育における感性と身体 磨くことからみえるもの2012

    • 著者名/発表者名
      松本金矢
    • 学会等名
      第7回日本感性工学会春季大会
    • 発表場所
      サンポートホール高松
    • 年月日
      2012年3月3日
  • [学会発表] 教員養成型PBL教育の課題と展望VI-教員養成スタンダードによる分析-2012

    • 著者名/発表者名
      松本金矢、根津知佳子、森脇健夫
    • 学会等名
      第18回大学教育研究フォーラム
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2012年3月16日
  • [学会発表] 初年次学生における大学生活への興味-プロジェクトテーマからの分析-2012

    • 著者名/発表者名
      中島誠・長濱文与・中山留美子・中西良文
    • 学会等名
      第18回大学教育研究フォーラム
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2012年3月15日
  • [学会発表] 大学生における社会的クリティカルシンキングの発達2012

    • 著者名/発表者名
      南学・中西良文・中島誠
    • 学会等名
      第18回大学教育研究フォーラム
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2012-03-15
  • [学会発表] 手づくり楽器教材の音響特性に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      松本金矢、中西康雅
    • 学会等名
      日本産業技術教育学会第54回全国大会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2011年8月28日
  • [学会発表] Effects of practical lessons on promoting agency beliefs for strategy in middle school students.2011

    • 著者名/発表者名
      Umemoto, T., & Nakanishi, Y.
    • 学会等名
      the 15'th European Conference on Developmental Psychology.
    • 発表場所
      Bergen, Norway
    • 年月日
      2011年8月25日
  • [学会発表] 熟練日本語教師の力量内容とその形成―ライフヒストリー的アプローチによる日中の日本語教師の授業スタイルの形成研究―2011

    • 著者名/発表者名
      康鳳麗、森脇健夫、坂本勝信
    • 学会等名
      世界日本語教育研究大会
    • 発表場所
      中国天津
    • 年月日
      2011年8月19日
  • [学会発表] 学生による「コミュニケーション」をねらいとする授業の構築と実践-志摩市公立幼稚園・小中学校における教育実地研究-2011

    • 著者名/発表者名
      篠塚和賢・松浦均・南学・中西良文・松本金矢・根津知佳子・前原裕樹
    • 学会等名
      平成23年度日本大学協会研究集会
    • 発表場所
      香川大学
    • 年月日
      2011年10月15日
  • [学会発表] 協同技能の評価のためのルーブリックに関する検討2011

    • 著者名/発表者名
      中西良文・西村まりな
    • 学会等名
      日本協同教育学会第8回大会
    • 発表場所
      千葉大学
    • 年月日
      2011-10-01
  • [学会発表] 食品関連企業の提供する食教育資源に対する教員の意識2011

    • 著者名/発表者名
      櫻井誠・磯部由香
    • 学会等名
      日本家政学会中部支部大会
    • 発表場所
      三重大学
    • 年月日
      2011-09-17
  • [学会発表] 大学生を対象とした食生活改善プログラムの実践2011

    • 著者名/発表者名
      磯部由香・上村千奈津・平島円
    • 学会等名
      日本調理科学会平成23年度大会
    • 発表場所
      高崎医療大学
    • 年月日
      2011-08-30
  • [学会発表] 透明鱗をもった魚種の教材化2011

    • 著者名/発表者名
      後藤太一郎・中泉久子・淀大我
    • 学会等名
      日本理科教育学会
    • 発表場所
      山梨大学
    • 年月日
      2011-08-07
  • [学会発表] 中学校における調理実習の課題解決に向けた授業の実践2011

    • 著者名/発表者名
      前田紀夫・磯部由香・平島円・吉本敏子
    • 学会等名
      日本家庭科教育学会
    • 発表場所
      長崎大学
    • 年月日
      2011-06-26
  • [図書] 成功や失敗経験の影響2012

    • 著者名/発表者名
      中西良文
    • 総ページ数
      10
    • 出版者
      ナカニシヤ出版
  • [図書] 授業づくりと学びの創造2011

    • 著者名/発表者名
      田中耕治、森脇健夫、徳岡慶一
    • 総ページ数
      165
    • 出版者
      学文社
  • [図書] ワークブックで学ぶ生物学の基礎(改訂版)2011

    • 著者名/発表者名
      後藤太一郎(監訳)
    • 総ページ数
      295
    • 出版者
      オーム社
  • [図書] 三重大学 「4つの力」スタートアップセミナー 2011年度版2011

    • 著者名/発表者名
      長濱文与・中島誠・中山留美子・中西良文(編)
    • 総ページ数
      57
    • 出版者
      ムイスリ出版

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公開日: 2013-07-10  

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