研究課題/領域番号 |
23531256
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
鈴木 真由子 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60241197)
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研究分担者 |
大本 久美子 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (30548748)
吉井 美奈子 樟蔭東短期大学, その他, 講師 (60413481)
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キーワード | 消費文化 / 消費者教育 / 消費者トラブル / 国際情報交換 / 教員養成カリキュラム / 教材開発 |
研究概要 |
平成24年度は、7月にオーストラリア(メルボルン)で開催された国際家政学会(IFHE)に鈴木・大本・吉井が参加した。昨年度までの研究成果をポスター発表するとともに、海外の研究者と情報交換・意見交流を行った。ディスカッションでは、当該テーマに対する問題意識を共有でき、教材開発の意義ならびに教員養成カリキュラムにおける展開の必要性を確認した。 また、9月には鈴木・大本が韓国を訪問し、文部科学省に対するヒアリング調査及び情報収集を行った。渉猟資料は適宜日本語に翻訳し、情報が共有できるようにした。前年度からのヒアリング調査の成果については、第32回日本消費者教育学会(岡山)で報告し、現在論文として投稿中である。 さらに、日本国内では昨年度に引き続き「消費文化に対する子どものかかわり方の実態調査」を実施した。平成24年度は、調査対象を大学生に拡大するとともに、韓国で開発されたK-尺度(インターネット中毒の度合いを測定する尺度)を用いて、実態把握とリスク評価を実施した。それによって、日本の大学生がどのように消費文化と関わり、どの程度のリスクを抱えているのか分析できるようにした。現在、データ入力及び集計作業まで終了している。同調査は、韓国語に翻訳して韓国の小学生~大学生に対しても実施しており、データ入力及び集計・分析中である。日本・韓国の実態調査の結果は、平成25年度の日本消費者教育学会(名古屋)で発表予定である。 なお、韓国小学生調査の結果の一部(単純集計等)は報告書冊子にまとめ、協力機関に送付した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
国際学会での発表及び海外調査を予定通り実施できた。また、日本の大学生、韓国の小学生~大学生を対象にした質問紙調査も実施し、次年度の報告に向けてデータ集計中である。韓国小学生調査の結果(一部)については、報告書としてまとめることができた。 教材の開発については、現在進行中である。
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今後の研究の推進方策 |
今年度前半には、前年度までの研究で把握した小学生から大学生の消費文化との関わり方の実態を踏まえ、小中高の教員を対象とした全国規模の実態調査を行う。その結果に基づき、教材開発及び模擬授業を実施する。 また、海外調査についても継続して行う。7月に、スウェーデンの研究者及び中学校教諭が来日を予定しているため、大阪滞在中にヒアリングに協力していただくよう要請している。 平成25年度は研究期間の最終年度であり、これまでの研究成果を学会で報告するほか、論文発表することで広く社会に還元する。
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次年度の研究費の使用計画 |
全国規模の教員調査を実施するため、印刷・郵送・データ入力等に必要な経費を支出する計画である。さらに、調査結果を踏まえて開発する教材の印刷等諸経費及び消耗品費を計上している。 また、ヒアリングに協力していただくスウェーデンの研究者及び中学校教諭に対して、大阪滞在中の諸経費及び通訳・翻訳・協力者謝金を支出する計画である。 その他、学会報告に関する旅費、参加費、論文投稿料、必要に応じて開催する研究会の交通費として研究費を使用する計画である。
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