研究課題/領域番号 |
23531263
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
下田 好行 明治学院大学, 心理学部, 教授 (70196559)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | ホリスティック |
研究概要 |
ホリスティックな視点にた立った授業開発の研究を追究するにあたり、ホリスティックという言葉の吟味を行った。また、ホリスティック教育の研究動向についても概観した。ホリスティックはJ.C.スマッツのホーリズムが起源であることが分かった。そこから教育の分野ではホリスティック教育が発展していった。現在のホリスティック教育は、心とのつながりの一面が強調されているということが分かった。ここからも心とのつながりをも包括する視点が必要になってきた。このような視点はどのようなものか、今度追究することにした。 学習者の状況文脈に即した授業開発をどのようにするか。また、日常現実社会で活用できる授業として、学習者が日常や社会のコミュニケーション場面で使用できる場面を学習過程にどのように組み込むかを問題としたい。さらに、授業では授業者自体がエンパワーメントする必要があることを確認し、そのためには学習者が暗黙知的に持っている知識・技能を顕在化し、それを共有し合うことによって、イノベーションのある授業開発を行うことができるようにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ホリスティックな立場に立つ授業開発をするにあたって、ホリスティック教育の研究動向を概観した。その結果、日本のホリスティック研究が個々とのつながりに傾いていることを確認できた。おおむね順調な達成度である。ホリスティックな視点にたつ海外の授業研究の動向に関する調査が課題であるが、これは今年度行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
授業者をエンパワーメントし、イノベーションのある授業を開発するために、授業者の暗黙知を顕在化し共有化する研究を行う。この暗黙知を顕在化することがホリスティックな立場にたつ授業研究と言える。学校の教師を中心に研究会を組織し、暗黙知を顕在化し共有化する会議を行いたいと考える。 海外のホリスティックな教育研究の動向を調査することにする。オランダで、学習者の状況文脈の即した授業をどのように開発するか、ユトレヒト大学のRMEを調査する。また、教師の実践的指導力という暗黙知をどのように育成するか、教員養成大学での試みをを調査する。 さらに、ホリスティックな教育で高い評価を得ているシュタイナーについて調査する。シュタイナー学校を調査し、ホリスティックな立場に立つ授業開発の視点を調査する。
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次年度の研究費の使用計画 |
・海外の調査研究の旅費、調査研究者2人のための旅費・暗黙知の顕在化・共有化のための教員会議 研究協力者の旅費・学会や国内調査研究の旅費、成果発表の旅費
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