本研究の目的は、「日本の伝統・文化」の理解教育における身体教材として、日本舞踊を基盤としたプログラムを作成し、その有用性を検証することである。 まず、「日本の伝統・文化」の教育分野において、「身体教材」あるいは「日本舞踊」をキーワードに文献を収集し、研究動向を解析した。そして、これらの情報を基にして、日本の伝統文化の一つである日本舞踊を中心に据えた教育プログラム、すなわち「日本舞踊コアプログラム」を作成し、これを用いて学生を対象とした授業を筆者自身が実践した。日本舞踊コアプログラムの教材としての有用性を、受講者の自由記述による回答や、筆者による体験的な省察を交えて総合的に検討した。
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