研究課題/領域番号 |
23531281
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研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
菅野 敦 東京学芸大学, 教育実践研究支援センター, 教授 (10211187)
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キーワード | 知的発達障害 / 生涯学習 / 論理的思考 / 学習支援プログラム / 成人期 |
研究概要 |
成人期発達障害者を対象とした生涯学習支援において、昨年度実施した学習内容と方法に関する分析結果を基に、特に、論理的思考の獲得を目指したプログラム案(「ディスカバージャパン・・比べてみよう」)を作成した。同プログラムを成人期発達障害者に適用・実施するために、発達障害者を対象とした生涯学習支援の場としてオープンカレッジ東京を組織し、そこでプログラム案の実施を試みた。結果として、その効果(論理的思考の獲得状況)といくつかの問題点を明らかにした。得られた知見をもとに、さらにプログラム案の改良を試みた。また、「生涯学習支援システムの構築」を目指し、成人期発達障害者の相談支援事業を行っている4,159機関を対象に調査票を送付し、成人期発達障害者の学習支援の課題と展望を見出す調査研究を実施した。1079機関(回収率25.9%)から回答を得た。現在、学習支援のニーズ、求められる学習内容等に関して分析を行い、今後の「生涯学習支援システム」の構築に関する、考察を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①論理的思考の獲得を目指したプログラム案(「ディスカバージャパン・・比べてみよう」)を作成した。 ②同プログラムを成人期発達障害者に適用・実施するために、発達障害者を対象とした生涯学習支援の場としてオープンカレッジ東京を組織し、そこでプログラム案の実施を試みた。 ③実施結果をもとに、プログラム案の改良を試みた。 ④発達障害者を対象に相談支援事業を行っている4,159機関と対象に、生涯学習支援のニーズや必要とされる学習内容等に関して調査を実施し、現在、分析中である。
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今後の研究の推進方策 |
・成人期発達障害者の学習支援の課題と展望を見出す調査:成人期発達障害者の相談支援事業を行っている4,159機関のうち1079機関(回収率25.9%)から得た回答の分析。現在、学習支援のニーズ、求められる学習内容等に関して分析中である。 ・「生涯学習支援システム」の構築にむけて、得られた知見の考察を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
25年度の調査研究として「生涯学習支援に関するプログラム」案に対する問題点や改良点に関する意見を求め、さらに、「生涯学習支援システム構築」を目指した成人期発達障害者の学習支援の課題と展望に関する調査を実施する予定であったが、同案に関する問い合わせが想定以上に多かったため、返信の締め切りを予定より3課月ほど遅らさざるを得なくなり、郵送料(返信分の後納)とデーター処理・分析にかかる未使用額が発生した。 返信に必要となった郵送料(後納)と、返信されたデータの集計・分析のための謝金及び調査に協力してくれた施設に対して本研究成果を報告する報告書作成費とその送料を予定している。
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