研究課題
本研究は、発達障害の子供のための「校内委員会」の機能に注目して、校内委員会による援助チームが「ほんものチーム」になる要因について検討すること、「ほんものチーム」が教師や学校に与える影響について検討すること、さらには、校内委員会の機能を評価するためのチェックリストを作成することを目的としている。平成25年度の計画としては、①特別支援教育コーディネーターを対象として面接調査を実施し、「ほんものチーム」になるための要因について検討すること、②質問項目を抽出すること、③作成した質問紙を使用して、発達障害の子供のための校内委員会が、学校や教師に与える影響について検討することであった。平成25年度は、前年度にたてた計画に従い2つの調査研究を実施した。研究1については、平成25年8月に実施した。調査対象者は、特別支援教育コーディネーター14名(神奈川県12名、埼玉県2名)であり、一人60分程度の半構造化面接を実施した。回答についてはグラウンデッド・セオリーアプローチによって分析を実施し、特別支援教育コーディネーターが「ほんものチーム」を作っていくプロセスについて明らかにした。また、半構造化面接で得られたデータを整理し、研究2で使用する特別支援教育コーディネーターの行動に関する質問項目を作成した。研究2は、平成26年2月に実施した。特別支援教育が活発である神奈川県、兵庫県、京都府、福岡県、高知県、千葉県の特別支援教育コーディネーター352名から回答が得られた。調査には校内委員会の機能尺度、ほんものチーム尺度、コーディネーターの行動尺度、特別支援教育評価尺度を使用した。以上の研究については、2014年7月、International School Psychology Association大会でポスター発表、LD研究(日本LD学会)に投稿し、発表する予定である。
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日本学校心理士会年報
巻: 5 ページ: 5-14