研究課題/領域番号 |
23531319
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研究機関 | 芦屋大学 |
研究代表者 |
栗山 昭子 芦屋大学, 教育学部, 教授 (90149641)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 国際研究者交流 |
研究概要 |
「世代間交流による患児への遊び・学び支援プログラムの実践研究」の初年度の研究成果として以下の通りである。(1)「世代間交流による患児への遊び・学び支援」ボランティア養成講座を実施した。平成23年11月芦屋市広報に同プログラムの養成講座の希望者を募集した。次に同年12月8日に応募動機を原稿用紙二枚以内に纏めさせ、養成講座受講生を14名に絞った。平成24年2月14日より25日まで1日90分2コマで養成講座を実施した。主な講師は中野子ども病院理事長木野稔氏、西宮市の日野小児科の日野医師、NPO法人芦屋ボランティアセンター事務局長海士美雪氏、カラーセラピスト金子俊子氏、阪神人形劇連絡協議会事務局長 頼田稔氏などである。「世代間交流による患児への遊び・学び支援プログラム」構築のために患児のためにベッドサイドで演じる人形劇や紙芝居を研究協力員(大崎省子・車川幸子・頼田稔)と研究代表者で考案し制作の上、練習を重ねた。考案した人形劇と紙芝居を宝塚市逆瀬台の公民館、芦屋市美術博物館、尼崎ピッコロシアター、子育て支援「ぽんぽこ」で実施し改良を加えた。完成した人形劇と紙芝居を県立草津養護学校に平成24年1月26日に持っていき実演して、患児の反応を見た。その他兵庫県立こども病院の外科病棟ベッドサイドとプレイルームにおいて研究代表者が平成23年9月より24年3月まで月に一回患児の遊び支援として行い改善点を模索した。(2)病院にボランティアに入る準備段階として医療従事者とのブログラムについて検討会を重ね実演プログラムの打ち合わせをした。医療従事者は大阪市立附属病院・大阪府立精神医療センター看護師長および看護部長、芦屋市民病院院長・看護部長、大阪市立附属病院看護部長、吹田市立子ども発達支援センター「杉の子学園」ボランティアコーディネーターなどである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ペンシルバニア州立大学教授 マット・キャプラン氏の協力によりリッチモンドのバージニア医科大学との連携がシャロン・ジャロット准教授(バージニア技術大学)の尽力で進められた。バージニア医科大学の附属病院で行われている世代間交流による医療従事者およびボランティア活動の先行研究者を紹介され互いの事例をメールで交換した。今後事例の交換を行い関係者とメールで打ち合わせを重ね連携を深め招聘する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
(1)東京おもちゃライブラリーに依頼し平成24年8月4日5日に芦屋市民センターにおいて第1期養成講座修了生に対して「おもちゃインストラクター養成講座」を実施し、患児への遊び支援の質の向上を図る。(2)小型紙芝居を制作し全国の小児病院に配布し患児の遊び支援を促進する。(3)バージニア医科大学より世代間交流による患児への遊び・学び支援の専門家を招聘し講演会を行い、啓蒙活動とする。(4)中野子ども病院にて絵本読み活動、吹田市立子ども発達支援「杉の子学園」において患児およびその兄弟姉妹への遊び・学び支援と保護者への子育て支援、大阪府立精神医療センターにおいて人形劇を中心とする遊び・学び支援プロジェクトの実践を行う。(5)平成24年度の第2期「世代間交流による患児への遊び・学び支援ボランティア養成講座」の開催を平成25年3月実施予定。
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次年度の研究費の使用計画 |
(1)24年度の世代間交流による患児への遊び・学び支援ボランティア養成講座(第2期)実施にあたり講師代と交通費、会場費など10万円予定している。(2)東京おもちゃライブラリーに依頼して8月4日5日に「おもちゃインストラクター養成講座」を第1期養成講座修了生に対して実施するので、その際の講師費用5万円を予定している。(3)手のひらサイズの小型紙芝居を作成し全国の小児病棟に配布し患児の遊び支援を行うため、その印刷費および配送費に10万円を予定している。(4)第1期養成講座修了生のボランティア派遣に際し交通費と弁当代を年間で5万円予定している。(5)バージニア医科大学附属病院より世代間交流による患児の遊び・学びプロジェクトの専門家を招聘するのでその交通費20万円を予定している。(6)当該研究実践プログラム推進にあたり事務作業を行う車川幸子(人形劇団「遊遊」所属)への時給1200円で週5時間程度を依頼するので年間20万円を予定している。
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