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2013 年度 実施状況報告書

代数多様体の無限系列の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23540050
研究機関広島大学

研究代表者

高橋 宣能  広島大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (60301298)

キーワードカンドル / 彩色空間 / 母関数 / 対称空間 / 等質空間 / 代数群
研究概要

今年度は、研究の目的1の「一つの代数多様体に付随する多様体の系列の研究」に関連して、前年度に引き続いてカンドル多様体(代数カンドル)の研究を行った。
カンドルとは二項演算によって定まる代数系であり、結び目の不変量に関連して多くの研究がなされている。前年度の研究においては、カンドル多様体を代数多様体の構造を持つカンドルとして定義し、その作用の軌道などについての基本的な事実を示し、標数0の体上で、内部自己同型群が推移的に作用するようなカンドル多様体が、ある種の等質空間として表せることを証明した。今年度は、この結果をまとめて発表するとともに、より具体的なカンドル多様体の研究および彩色のなす空間の研究を行った。
まず、一次元の(形式)カンドル多様体について、ある点において接空間に誘導される演算が自明な場合について調べた。標数0の場合、その点は内部自己同型群の作用で動かないことが予想されるが、このことを、座標を用いた具体的な計算およびリー環を用いた議論という二つの方法で証明した。また、正標数では反例を作った。
また、結び目とカンドル多様体に付随する彩色空間について調べた。特に、タングルを繰り返して得られる結び目・リンクの列について彩色空間の列を調べることは興味深いと考え、いくつか具体的な系列について計算を行った。現在までの計算では、motivic ring係数で考えた母関数や定義体の系列について興味深い例が得られている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

カンドル多様体やそこから得られる彩色空間の列について興味深い例が発見されており、今後の発展も期待できるため。

今後の研究の推進方策

カンドル多様体について、より詳細な研究を行う。特に、結び目やリンクの無限系列から得られる彩色空間の系列について、より多くの例を調べる。また、カンドル多様体の変形やコホモロジー理論などについて調べる。

次年度の研究費の使用計画

本年度は、研究連絡のための旅費が予定を下回ったため次年度使用分が生じた。
次年度には、応用や一般化を見据え、結び目理論・微分幾何学など他分野の研究者も含め研究連絡を行いたいので、次年度使用分を充当する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The closed cone of a rational series is rational polyhedral2014

    • 著者名/発表者名
      Kimura, Shunichi; Kuroda, Shigeru; Takahashi, Nobuyoshi
    • 雑誌名

      Journal of Algebra

      巻: 405 ページ: 243-258

    • DOI

      10.1016/j.jalgebra.2014.02.007

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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