• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

対数的ホッジ・ドラームスペクトル列の退化と混合ホッジ構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23540058
研究機関東京電機大学

研究代表者

藤澤 太郎  東京電機大学, 工学部, 教授 (60280385)

キーワード混合ホッジ構造 / 対数幾何学
研究概要

前年度から引き続き、多重円板上のセミステイブル(semistable)な射に対するホッジ構造の退化について研究した。混合ホッジ構造の許容変動を研究するために、その背後にあるフィルトレーション付きの複体を考察するという昨年度に得られた着想に基づき、ホッジ構造の退化の様子を明確に定式化し、さらにモノドロミーウェイトフィルトレーションと代数幾何学的に定義されたウェイトフィルトレーションとが一致することの証明を完成させることができた。しかし、多重円板上の退化を考察の対象としているため、退化の「方向」を指定して議論する必要があり、証明の各ステップはかなり複雑なものとなる。そのため論文執筆が進まず、完成には至らなかった。完成に向けて引き続き執筆に取り組む予定である。
一方、被約でない対数的スムース退化の相対対数的ドラームコホモロジー群に自然な混合ホッジ構造を構成するという本来の研究課題に対し、平成23年度、24年度に得られた知見を用いてアタックすることを試みた。被約ではないがモノドロミー作用がべき単であるという場合が考察すべき最初の設定であると考え、この設定の下で研究を進めようとしたが、ログデフォメーションとは比較にならない程状況は複雑であることが判明した。一方、多重円板上のセミステイブル射との類似で云えば、対数的スムース退化は必ずしも平坦ではない射に相当する。射が平坦であるという代数幾何学における基本的な仮定が満たされない対象を扱うため、手掛かりとなる手法に乏しく、現時点では明確な結果を得ることができなかった。今後の研究課題としたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Some Remarks on the Semipositivity Theorems2014

    • 著者名/発表者名
      Osamu Fujino, Taro Fujisawa, Morihiko Saito
    • 雑誌名

      Publications of the Research Institute for Mathmatical Sciences

      巻: 50 ページ: 85-112

    • DOI

      10.4171/PRIMS/125

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi